生薬とからだをつなぐ 自然との調和を目指した生薬の使い方

生薬とからだをつなぐ

ホリスティックな観点で生薬を考える
伝統医学にたずさわる臨床家の必読書


2012年1月に連載を開始した「生薬とからだをつなぐ」が待望の書籍化。6年分の連載に新たな薬草が加わり、87種の生薬を紹介しています。

植物、動物、鉱物などを基原とする生薬は、自然のなかで生じます。連載タイトルの「生薬とからだをつなぐ」には、「自然界で生まれた生薬という大宇宙と、人間のからだである小宇宙をいかに結びつけるのか」という意味が込められています。

生薬はなぜ人間の役に立つのか。そして人間はどのように自然とかかわるべきなのか。「薬学界の考古学」の道を歩む著者が記す、世界の伝統医学を背景に繰り広げる生薬の世界を堪能できる1冊です。

ISBN:978-4-7529-2000-7
著者鈴木達彦
仕様B5変形 オールカラー 336頁
発行年月2018/6/15
2000-7
定価 本体3,700円+税
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目次

◎人間と生薬のかかわりを辿る
◎生薬と鍼灸をつなぐもの
◎生薬によるツボ療法

○生姜      ○ニワトコ    ○龍脳
○丁子      ○竹瀝      ○梅
○甘草      ○ハトムギ    ○センソ
○トリカブト   ○桂皮      ○アロエ
○人参      ○茯苓      ○菖蒲
○ドクダミ    ○センブリ    ○ゲンノショウコ
○桔梗      ○遠志      ○蜂蜜
○赤小豆     ○香豉      ○黄連
○黄柏      ○芍薬      ○牡丹皮
○紫蘇      ○薄荷      ○カミツレ
○蒼朮・白朮   ○香附子     ○乳香
○没薬      ○厚朴      ○辛夷
○麝香      ○木香      ○白檀
○沈香      ○細辛      ○吉草根
○龍涎香     ○五味子     ○当帰
○川芎      ○地黄      ○紅花
○杏仁・桃仁   ○水蛭・虻虫   ○麻子仁
○大黄      ○センナ     ○芒消
○葛根      ○柴胡      ○黄芩
○山梔子     ○石膏      ○牛黄
○熊胆      ○山薬      ○龍骨
○牡蠣      ○膠飴      ○ムクゲ
○ウコン     ○ラッキョウ   ○ツワブキ
○チャ      ○マツ      ○アミガサユリ
○ギンバイカ   ○サフラン    ○イヌサフラン
○シクラメン   ○ナンテン    ○ハシリドコロ
○セージ     ○サンショウ   ○トウガラシ
○シオン     ○クコ      ○ウンシュウミカン
○フクジュソウ  ○キブシ     ○レンギョウ

 

 


 

●著者プロフィール

鈴木達彦(すずき たつひこ)

1975年、千葉県生まれ。東京理科大学薬学部薬学科、東洋鍼灸専門学校卒業。博士(薬学)、薬剤師、鍼灸師。現在は帝京平成大学薬学部准教授、千葉大学大学院医学研究院和漢診療学非常勤講師・客員研究員、北里大学東洋医学総合研究所客員研究員を兼任。漢方薬局店主。第17回東亜医学協会学術奨励賞、第20回富士川游学術奨励賞を受賞。

 


 

●推薦の辞
並木隆雄(千葉大学医学部附属病院 和漢診療科長・診療教授 医学博士)

 

私は千葉大学医学部付属病院・和漢診療科にて、漢方薬を治療に用いている。

 

何千年もの歴史がある漢方を応用して、現代の患者を治療していくなかで、「昔からの漢方の活用法の意味と有用性をより詳細に、科学的に研究する必要がある」と考えるようになった。そんなとき、薬学・医史学に優れている鈴木達彦氏と知り合った。これが約5年前である。現在、彼は私のよき理解者であり、協力者でもある。

 

多くの場合、薬学の世界では「薬を開発する」ことが研究のメインとなり、実績につながる。そのなかにいて、鈴木氏は過去の文献などから新たな発見を探す「薬学界での考古学」の道を進んでいる。彼のように、古典に基づいた薬学を心から推進している研究者は、専門家が少なくなっている漢方界の中でも、さらに少なく貴重な存在である。

 

臨床の現場でも、古典から学ぶ先人の知恵のすばらしさは日々実感している。例えば、現在は科学的にも証明されている「生姜は生のままだと胃腸に良いジンゲロールが多いが、熱を通すとショウガオールが増え、温める効果が何倍も強くなる」といった発見も、科学がなかった時代に、我々の先祖が失敗を繰り返しながら得た、努力の賜物である。

 

こうした修治による生薬の性格の変化までを考え、先人は生薬の主流をつくり、現代の我々はその知恵を利用させてもらっているのである。残されることなく消えていった利用法も多々あるのであろうが、古典を学ぶにつれ、いろいろと試してくれた先人に感謝が溢れてくる。

 

生薬についての書籍は、科学的な解釈から述べられている本と、古典に準拠し、その延長線上で生薬を考察している本が存在する。本書は当然後者にあたるわけだが、加えて「生薬をいかに用いるか、全体像から考えたときの使用法」について書かれていることも、大きな特徴である。

 

植物は単体でひとつの小宇宙となっており、バランスがとれた存在である。しかし、同じく小宇宙である人間と比較すると、「突出している」部分が存在する。例えば、寒い地域で採取される植物は、寒さに抵抗して自分を温める物質が溜まっている。附子に含まれるアコニチンなどがそうであるが、これは気候や環境によって生まれた植物の「突出している」部分である。

 

また、植物は排出をしづらいため、本来は不要であるはずの物質を隔離し、自分のなかにストックしていることがある。この不要物は人体にとって毒になる物質もあるが、これもまた植物の「突出している」部分となる。

 

我々は、この植物の「突出している」部分を賢く活用し、人間のバランスが崩れている部分を治そうとしているのである。

 

自然界にあるものは、「役立つ」、「役立たない」という基準で存在しているわけではない。雑草だからといって抜いてしまってよいわけではないし、アリの巣から怠け者のアリを排除したからといって働きアリが増えるわけではない。それぞれがそれぞれの役割をもっており、何をもって「役立つ」のかは立場によって異なる。

 

本書は、人間に「役立つ」活性物質がある植物・動物を採り上げているわけだが、一方で小宇宙・大宇宙のバランスを重視した包括的な目線でも生薬を論じている。

 

科学がなかった時代から、生薬はいかにして利用されてきたのか。そして、生薬はなぜ人間に役立つのか。

 

生薬と人間のかかわりを、鈴木氏のこれまでの研究からの解釈や、哲学を交えて解説している本書は、幅広い方々の生薬についての見識を広げる1冊となるだろう。多くの人に読んでいただきたい良書であり、運命の書のひとつになってほしいと願っている。

ページサンプル

 

 

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