鍼灸 本当に学ぶと云うこと

鍼灸 本当に学ぶと云うこと

「はり100本」でおなじみの竹村文近氏が、鍼灸師向けに初の書き下ろし。
  第1部では本誌2013年1月号から2014年12月号まで連載したエッセイ「本当に学ぶと云う事」を加筆・修正して再録。著者が生徒に教えるなかで得られた気づきなどをもとに、患者を元気にする「鍼灸師の生き方」とは何かを追求する。
  第2部では、臨床技術を紹介する。竹村氏の治療法の根本に位置づけられる「基本治療」と各疾患別に追加する施術を、豊富な写真・図版を用いて追試しやすいように詳しく解説する。
  第3部では、著者の患者である各界の著名人が、患者視点から鍼灸治療に寄せる信頼、鍼灸師に求めるものについて語る。

ISBN:978-4-7529-1150-0
著者竹村文近
仕様A5判 244頁
発行年月2016/6/17
1150-0
定価 本体3,600 円+税
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目次

●第1 部 本当に学ぶと云うこと

壱 あなたがたは、本当に鍼灸師になりたいのですか?
弐 あいさつ
参 身なりも治療の一つ
四 掃除は鍼灸治療の原点だ
五 お花は生き物です
六 鍼灸師のお昼ごはん
七 メモを取るな
八 自分に限界をつくらない
九 互療
拾 鍼灸は雑学だ
拾壱 合掌は治療家としての基本の動作
拾弐 身体に効く音階
拾参 無音の空間に身をさらす
拾四 まさに即興治療の実践だ
拾五 歩くことは呼吸すること
拾六 治療は時間をかければいいというわけではない
拾七 他力本願にさせない
拾八 気配を感じる
拾九 開業は早ければ早いほどよい
弐拾 腰と鬱、夏の冷えに要注意
弐拾壱 即興治療
弐拾弐 はじめの一歩を忘れない
弐拾参 科学的根拠のないのが鍼灸施術

 

●第2 部 はり100本 臨床編

1 身体を整えるための基本治療
2 肩の疾患に対する治療
3 手・肘の疾患に対する治療
4 膝関節周辺の疾患に対する治療
5 足の疾患に対する治療
6 頭部・顔面部に対する治療
7 腰痛に対する治療
8 呼吸器系疾患に対する治療
9 妊婦さんに対する治療
10 不妊症に対する治療
11 傷跡・手術痕に対する治療
12 腎疾患と糖尿病に対する治療
13 かき鍼を用いた治療
14 がん・再生不良性貧血に対する治療

 

●第3 部 新・鍼を打つ人、打たれる人
山下洋輔×大友良英×竹村文近
加賀まりこ×竹村文近

ページサンプル

 

 

 

 

著者インタビュー

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「はり100本」でおなじみの竹村文近氏が、初めて鍼灸師向けに書き下ろすのが本書である。第1部では「月刊医道の日本」2013年1月号から2014年12月号まで連載したエッセイ「本当に学ぶと云う事」を加筆・修正して再録。著者が生徒に教えるなかで得られた気づきなどをもとに、患者を元気にする「鍼灸師の生き方」とは何かを追求する。第2部では、臨床技術を紹介する。著者の治療法の根本に位置づけられる「基本治療」と、各疾患別に追加する施術を写真つきで追試しやすいように解説。第3部では、著者の患者である各界の著名人が、患者視点から鍼灸治療に寄せる信頼、鍼灸師に求めるものについて語る。

─本書の構成は、先生のエッセイ、治療法の解説、患者さんとの対談の3部構成になっています。第1部は、月刊医道の日本で連載された「本当に学ぶと云う事」の加筆修正ですが、読みどころを教えてください。

 

竹村  「本当に学ぶと云う事」の連載に携わって、私自身も治療家としてすべてのことを見直すことができ、また、新たに学ぶこともできました。私自身の鍼灸施術法というのは、師である関卓郎先生に師事して実践的に学び、身につけたものです。あっという間に時間は経ち、私自身、師よりふた回りも年を重ねてしまいました。本当に学ぶと云うことは、治療法そのものも進化し続けなければいけないことを肝に銘じています。師は、よく「鍼灸は人間性だからな」という言葉を投げかけていました。私はそれを探りつつ、ここまで来てしまったような気がします。さまざまな人たちに出会い、自分を治療家として形づくっていったのかもしれません。これからの鍼灸が、どうあるべきかということも考えさせられました。私は「治すということより、病気にならないという鍼灸を施すべき」、すなわち病気を治すというよりも、現役であらゆる分野で働いている人たちに、鍼灸でより一層よい仕事ができるための鍼灸施術でありたいと思っています。takemura_int2.jpg

  マニュアルが存在しないところに鍼灸の存在があります。科学的根拠がないと言われるのも鍼灸。人の身体に向き合って臨床に携わり、回復していく姿を見ると、理解の及ばないことばかりがたくさんあります。私は、病を治すということも才能の一つだと思っています。鍼灸師の才能が、患者の治ろうとする才能を引き出すことから始まります。鍼灸施術は才能と才能の交感なのです。
  鍼灸を業として豊かに生計を立てていける生き方が、「本当に学ぶと云う事」です。鍼灸師同士の信頼できる仲間を持つことも大切です。そして、定期的に「互療」すなわち鍼灸師同士の勉強会を持つことです。鍼と灸をしっかりと味わうこと。それが、進化となるのではないでしょうか。
  患者さんに納得してもらう施術をするために、鍼灸師として当然経験することと身につけなければいけない事柄を「本当に学ぶと云う事」に記しています。

 

 

─第2部は臨床技術の解説ですが、写真で先生の臨床技術が公開されるのは初めてのことですね。

 

竹村  鍼灸には奥義もなければ秘伝めいたものもないと、私は思っています。どのような患者さんに対しても、基本治療を施してから対応しています。患者さんに触れることから始まり、一人ひとりの患者さんの治療のリズムというものを把握しないと、効果的な治療に結びつきません。手は自然に動き、頭ではなく心で行わなければ、効果ある鍼は刺せないし、灸はすえられない。鍼灸施術は、技になってはダメです。それには、どのような患者さんと向い合っても、気の通る施術ができる手をつくらなければならりません。一人でも多くの鍼灸師がこの治療法ができるようになれば、患者さんを治癒に導くことができると確信しています。

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  私の、身体への鍼の刺入は「トン・トン・トン」という鍼管のリズムです。これは、自然に身につけた鍼管さばきだと思います。師が生前、「これが三焦の脈だよ」と言われ、脈をとらせていただきました。関先生の言葉だ。「ドンドンドン、ドンドンドン…」と、リズムをとる脈、これが治癒に導くものだと薄々感じとられました。自分自身が行う鍼灸の基本施術なるものを見つめ、組み立て、それを後進に伝えています。鍼は灸りは自信を持って刺し、据え、心は自信過剰にならぬこと。そして、自分自身の施術に陶酔しないことです。気の通る鍼は灸りを打つには。

 

 

─第3部は、各界の著名人でもある患者さんをゲストに迎えての対談集ですが、こちらはいかがでしょうか。

 

竹村  この章は「鍼灸の証明」です。数えきれないほどの、さまざまなジャンルで働く人たちに鍼灸施術をさせていただきました。それも、長い年月をかけ、その方々から学ぶことは計り知れない糧となっています。この方たちの働く姿を見ていると、自分自身の鍼灸師としての生き方も、常に見つめ続けなければ治療の進化、向上にはつながらないことが分かります。まさに、患者さんが皆教えてくれることばかりです。
  主婦、音楽家、編集者、俳優、美容師、医者、スポーツ選手、政治家、料理人、写真家、芸術家……きちんと向き合い、それぞれの分野で働く人たちに、その生活と仕事の中に鍼灸を組み入れてもらうことが必要です。そういう施術ができるよう、自身も稽古、研鑽を積むことです。それによって鍼は灸りを手に収めた瞬間に、その方々のツボが経絡上に浮かんで確認することができ、納得のいく鍼灸施術により、より質のよい生き方ができることを実感してもらえます。

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