【DVD】The 腰痛 8人の鍼灸師から治療法を学ぼう

【DVD】The 腰痛

経験豊かな8人の鍼灸師の腰痛臨床は、様々な治療の手がかりを提供してくれます!

 

多くのアプローチ法の中から自分に合ったものを選び出すには、まずいろいろなやり方を知ることが大切です。このDVDで、腰痛治療の糸口をつかんでください。

 

名人の「技」の紹介ではなく、もっと身近なベテラン臨床家の日常の腰痛治療を紹介したものです。普段、なかなか見る機会の少ない他の流派の治療。現代鍼灸、接触鍼、古典鍼灸術等、まったく違うような治療に見えても、本質は変わらなかったり、治療に行き詰ったときなど、視点を少し変えることで治療のヒントがつかめたりします。このDVDでは変形性脊椎症や椎間関節性腰痛といった慢性腰痛や筋筋膜性腰痛などの急性腰痛、梨状筋症候群などの周辺疾患への治療、妊婦さんの腰痛治療や運動鍼など、臨床にそのまま使える治療法をたくさん紹介しています。

ISBN:978-4-7529-0141-9
出演伊東 新、河原保裕、小松秀人、辻内敬子、鳥谷部創治、丸山 治、宮川隆弘、元吉正幸
巻数1
時間約154分
発売年月2012/07/31
IVD0141-9
価格 本体 9,800円+税
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内容

1伊東新(K式鍼灸スコアによる鑑別と腰痛の基本治療、特殊治療、局所治療、ほか)
2河原保裕(椎間関節性腰痛の中医学による治療、運動鍼ほか)
3小松秀人(若年者の慢性腰痛の治療、高齢者の慢性腰痛の治療、ほか)
4辻内敬子(女性の月経時以外の腰痛、妊婦の腰痛、ほか)
5鳥谷部創治(古典鍼灸研究会方式による腰痛治療、運動鍼ほか
6丸山治(接触鍼法による腰痛治療、ほか)
7宮川隆弘(筋筋膜性腰痛の治療、ほか)
8元吉正幸(スポーツ選手の筋筋膜性腰痛、梨状筋症候群の治療、ほか)

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出演者インタビュー

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『The腰痛―8人の鍼灸師から治療法を学ぼう』は名人の「技」の紹介ではなく、もっと身近なベテラン臨床家の日常の腰痛治療を紹介したものです。普段、なかなか見る機会の少ない他の臨床家の治療法。まったく違うような治療に見えても、本質は変わらなかったり、治療に行き詰ったときなど、視点を少し変えることで治療のヒントがつかめたりします。DVDでは慢性腰痛(変形性脊椎症や椎間関節性腰痛、)、急性腰痛(筋筋膜性腰痛など)のほか、妊婦の腰痛や梨状筋症候群といった周辺疾患への治療、そして運動鍼などのお勧め治療法も紹介しています。今回ご出演の8人に、自身の治療法について、特徴やポイント、注意点を説明いただきました。

 

●伊東新氏

 

鍼灸院に来院される患者さんの腰痛にはいろいろな病因が複合的に絡み合い、単純には病因を確定できない場合が多くあります。しかし患者さんの訴えは「腰痛です」とか、「肩と腰が痛いです」といった表現だけです。このような訴えだけでは、腰痛のバックグランドを観察し、病因を確定することはできません。そのため、私は詳細な問診と神奈川県精神医療センター東洋医学研究室で開発されたK式鍼灸スコアを使って鑑別診断することで、できるだけその患者の実態に迫れるように努めています。K式鍼灸スコアは鍼灸を用いた「うつ病」の治療研究のために開発されたもので、「うつ病」のみならず、いろいろな身体症状(腰痛や自律神経症状)を東洋医学的に鑑別し、数値により状態を表すことができます。

 

本DVDでは、このK式鍼灸スコアによる鑑別に従った腰痛の基本治療、特殊治療、局所治療の一連の流れをざっと紹介させていただきました。基本治療は患者さんの多くに共通してみられる所見を扱う治療法で、基本治療だけで腰痛が改善することもあります。特殊治療は西洋医学的に病名がついている症例に対する治療法です。例えば、腰痛の患者さんが糖尿病の診断を受けていれば、糖尿病の特殊治療の行います。局所治療は患者さんが訴えている部位に対する治療法です。

 

K式鍼灸スコアによるスコアリングによって病因が客観的に数値化され明らかになることで、治療方針も決まり、患者自身も自分の病態を納得することができます。本治療法は多岐にわたる所見と愁訴をもっている患者の腰痛には特に有効だと私は考えます。ぜひ、参考にしてください。

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伊藤新氏

 

 

●河原保裕氏


今回、私は来院患者の多い、椎間関節性腰痛の治療を中心にご紹介させていただきました。
『霊枢』の邪気臓腑病形篇に「榮兪は外経を治し、合は内腑を治す」とあるように、臨床の現場では、遠隔を使って治療を行う機会は少なくありません。

 

今回の治療でも遠隔穴を使いましたが、椎間関節性腰痛や筋筋膜性腰痛を伴うの場合は、私の経験から足太陽経の崑崙が痛みや筋緊張の緩和に特に有効だと考えています。もちろん束骨や足通谷を用いることもできますが。

 

DVDでも触れましたが、経絡弁証を用い、経絡上の疾病に対応するときに、榮兪穴に限らず末梢の経穴の反応を探ることは重要です。ここでいう経穴の反応とは、その経穴を押圧して愁訴が緩和するかどうかです。愁訴の緩和がみられれば、その経絡の障害と判断でき、その末梢経穴が治療点にもなります。例えば、慢性腰痛で腰が重く痛いが、患者自身が痛みの部位を特定できないときなど、遠隔穴を用い(遠隔穴の反応を探る)、障害経絡を特定し、症状の緩和を図っていくと最終的なポイントが明らかになることもあります。また、急性腰痛のような患部が過緊張を起こしている場合なども、直接患部に治療を施すよりも遠隔から治療を施すほうが良い結果が得られることが多いです。

 

反応のある経絡、経穴を特定できたら、適切な刺激量、手技が必要です。そして治療後に、まだ特定の動作時に痛みが残っている場合や痛みは取れても違和感が残っている場合などは阻力鍼法を施し、さらなる愁訴の軽減を図ると患者満足度を上げることができます。ここで気を付けてなければいけないことは、あまり症状を追い過ぎて、ドーゼオーバーにならないようにすることです。

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河原保裕氏

 

 

●小松秀人氏

 

私の治療法は、鍼治療と運動療法のコラボが特徴ですが、今回は鍼治療に特化して慢性腰痛に対する治療を紹介させていただきました。慢性腰痛は幅広い年齢層の方々を悩ませています。若いかたもご高齢のかたも訴えますが、若年者の慢性腰痛は、筋肉に疲労が蓄積して慢性的な痛みを訴える筋筋膜性腰痛と、椎間関節や椎間板などの腰椎の関節組織に慢性的ストレスがかかり、それが原因で起こる椎間関節性腰痛、あるいは椎間板性腰痛が多いため、私はその治療法を示しました。

 

筋筋膜性腰痛と椎間関節性腰痛は、筋緊張と血行障害とが背景にありますので、鍼治療とお灸あるいは赤外線で温める方法の組み合わせも効果的で、患者からの満足度も増すので行ってください。

 

高齢者の慢性腰痛は、加齢からくる腰椎周辺の変形や筋肉の衰えが主な原因となります。その代表的なものに変形性脊椎症と脊柱管狭窄症があり、今回その治療法を紹介しました。なお、この2つの疾患の治療法は同様な方法となる場合があるため、変形性脊椎症の治療にまとめ説明しています。

 

高齢者の場合、脊椎に高度な変形があるなど、治療体位は特に気をつけなければいけません。そういった臨床上の注意点にも触れました。また変形性脊椎症の症状の一つである坐骨神経痛(下肢の前面、後面)に対する治療法も紹介しましたので、ぜひ、参考にしてください。

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小松秀人氏

 

 

●辻内敬子氏

 

腰痛治療には、腹筋と背筋のバランスが取れた姿勢が重要です。

 

私の腰痛治療は、まず腰椎が前弯か後弯か、背筋が伸びて脊柱に最も負担が少ないように立つことができているか、足底部にバランスよく体重がのっているかを立位で確認していきます。そして腰痛部位を通る経絡をはじめとして、大腿内側部の三陰経も触診していきます。その際には経絡上の経穴の虚実の反応を重視して触診します。

 

私は皮膚表面に現れている凹みや筋張(すじば)りを虚実として考えます。経絡上の虚実の部位は診断点であり治療点です。体重がかかっている下肢の圧痛部位の緊張を緩めることで腰部の筋肉のコリや緊張がほぐれるように、下肢の経穴を優先して用い治療します。

 

治療の順序は虚を先に治療します。虚の状態として考えられる凹みに対して鍼で穴埋め作業を行います。鍼の深さは凹みの状態に合わせます。その後、見つけておいた筋張りや緊張が緩んでいるかどうかを確認します。緩んでいない場合は、その筋張りや緊張に対して鍼を使います。筋張りや緊張が皮膚表面にある場合は浅い鍼を用います。

 

私は、治療後に腹部の緊張が緩み、腰痛も軽減して立てるように治療することを目標に考えています。

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辻内敬子氏

 

 

●鳥谷部創治氏

 

施術の基本は、証に基づく本治法(全体療法)になります。人迎気口診による外証(風、寒、暑、湿)、内証(虚、実、冷、燥)の病因の判定や、六部定位診による選経が基本になります。証は脉診法に加えて手足の寒熱や、睡眠、食欲、大小便などの状態によって決定されます。本治法だけで症状が改善されることがあります。

 

加えて標治法(対症療法)を行うときは、急性期の“ぎっくり腰”、“腰を伸ばせない”、“寝返りがうてない”などから慢性期の“朝起きるときにつらい”、“動き始めがつらい”、動作痛などの症状に応じて異なった施術を行います。

 

もちろん、腰痛症に限ったことではありませんが、数回の施術を行っても夜間痛や安静時痛あるいは症状の改善がみられない場合は、重篤な疾患が隠されている場合もありますので注意を要します。

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鳥谷部創治氏

 

 

●丸山治氏

 

人間の生命活動そのものは「気」で、気の過不足によるアンバランスが生ずるとそこに病が生じると私は考えています。従いまして、「気の調和」が「治」の本質になります。病は経絡の変調として現れます。そして経絡の変調は四診により経絡の虚実として捉え、治療は虚を補い実は瀉します。

 

腰は「腎の府」と言われ、腰痛を起こす根本の原因は「腎が虚す」ということです。つまり身体の虚につけこんで外から侵入する邪や精神的感情的な過度のアンバランスにより内より生ずる邪である外感内傷による腎虚が原因と考えます。

 

私が行っている接触鍼法とは、ただ皮膚面に鍼尖を接触させ、軽い按圧を加えることにより、諸々の気を動かすことを目標とする鍼法です。体表の衛気を通じて、経絡の気・臓腑の気・正気・元気・陰陽の気を自由自在に動かすことで、治療する方法です。

 

実際の治療は背臥位で問診―脈診―腹診し、腹部に正気補鍼し、証を決定します。②本治法として、選経原則による虚実と気血の判定を行い選穴、背臥位にて施鍼。③標治法として腹臥位にて硬結、冷え、熱い部分に施鍼、施灸します。次に④立位にて施鍼。最後に⑤背臥位にて検脈、検触、予後を判定します。

 

接触鍼法は身体に負担のかからない軽い治療方法なので、鍼が初めての患者さんにも痛みや恐怖心なく気持ちよく治療してもらえます。接触鍼法と刺入鍼法の使い分けについては、原則として接触鍼法は気の病、刺入鍼法は気質的変化をともなう血の病の時に私は用いています。その他特殊鍼法(長鍼、大鍼、打鍼法、皮内鍼法、灸頭鍼法)、留気鍼法(置鍼法をアレンジしたもの)など様々な方法手段を用いて腰痛症に対応しています。

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丸山治氏

 

 

●宮川隆弘氏
今回、私は筋筋膜性の急性腰痛に対する一方法をご紹介させていただきました。私は筋筋膜性の急性腰痛の筋緊張には2種類の緊張があると考えています。1つは疼痛の引き金となるポイントである緊張、2つ目は激しい疼痛のために起きた筋性防御的な過緊張です。この2つの緊張によって痛みがもたらされると考え、私は治療を第3段階に分け行っています。

 

第1段階
圧痛を触診するのではなく、皮膚の緊張が強い領域の中で最も硬い部位が示指で蝕知できたら、指を離さずに押し手の形を作ることがポイントです。切皮程度で置鍼して最表層の緊張を緩和することが目的です。抜鍼後、最表層が柔らかくなっていれば愁訴が若干改善していることが多いです。

 

第2段階
鍼尖を筋緊張(硬結)の表面に当たるまで刺入して置鍼します。筋緊張の強い層の深度は浅いですから、表面を破らないように留意してください。鍼尖が硬い部分に当たると、筋が攣縮するのを押し手で蝕知することもあります。当たったかを判断するためには、鍼尖で見分けるための刺鍼の訓練が必要です。

 

第3段階
筋緊張の最表層または硬結に手技を行いますが、鍼尖は表層を貫かないように手技を行うことが原則です。鍼尖が硬い表層に当たった場合、ひびきを感じられることが多いですから、どのようなひびきであるのか尋ねながら手技を行うとよいと考えられます。

 

なお本方法は、鍼が初めて、過敏体質、どちらかと言えば、痩せている患者さんに対して有用であると考えます。

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宮川隆弘氏

 

 

●元吉正幸氏

 

スポーツ選手において勝つための大きな要因として、姿勢の良さが挙げられます。良い姿勢は、身体の使い方の良さにつながり、外傷、障害なく勝つためのトレーニングができます。良い姿勢を保つには、丹田の力を充実させることが必要です。良い姿勢とは、腰椎の前彎や後彎、骨盤の捻じれなどがない状態に腹筋や腰部を立たせている筋肉の調和がとれている状態のことです。腰痛が起こるのはその調和がとれなくなっているためです。

 

今回、私は筋筋膜性腰痛の治療について述べましたが、鍼灸治療に適応する腰痛、腰部に起因する神経痛に応用のできるものです。また私が約7年前より鍼灸臨床に応用している臨床動作法も紹介しました。九州大学名誉教授の成瀬悟策氏の提唱するこの臨床動作法は身体の緊張を患者が自分自身で感じてもらい、その緊張を患者自身に緩めてもらうものです。心理療法として確立しているものなので、非常に優れたリラクセーション効果もあり、心身症的な患者や慢性的な腰痛を持つスポーツ選手は燃え尽き症候群のような心の状態もあるのでその対処法にもなります。

 

横突間筋などへの鍼治療はその筋に到達したほうが直後効果が上がることが多いので、4㎝くらいの直刺も紹介しましたが、2寸以上5番以上の鍼で慎重に行ってください。

 

また多裂筋は腰部の回旋や姿勢起立に重要な筋です。この筋を緩めることで脊柱起立筋の緊張も緩和されることを多く経験しています。鍼の刺す深度は浅いほうがよいに越したことはありませんが、それで効果がおもわしくない場合はある程度の深さで、痛みを起こしているコンパーメント(筋区画)の深さまで刺すと直後効果があります。

 

そして座位での運動鍼ですが、大きく動かすと患者が痛みを感じますので注意して行っていただきたいと思います。

 

最後に、元吉は患部、圧痛点治療しかしていないのかと思われるかもしれませんが、経験的に圧痛点は重要な治療点ですが、例えば腰部の右側に愁訴がある場合でも左側に筋肉の過緊張がある場合は、左の過緊張をとることも重要です。

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元吉正幸氏

 

 

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