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治療院のここがこだわり「木の香り」
はり・きゅう・マッサージ トーリ(taulli) [2012.02.27]

治療院のこだわりを紹介するこのコーナー。今回のこだわりは「木の香り」です。東京のお洒落スポットといわれる代官山で2011年11月に開業した「トーリ」は、木材で壁や床をしつらえ、木の香りに満ちた空間です。「自然素材での芳香、自然素材での温度と湿度調整」を目指して院長の羽鳥節子先生が選んだのは、「自分の家にも置きたい」と思わせるような品々。施術室の壁に備え付けられた「自慢の小物置き」(左写真)も、重厚でありながら木のあたたかみが感じられます。

●木の壁、木の床、木の洗面台


――室内中に木の香りが広がっていますね。


羽鳥 自然の素材で良い香りがするものを探しました。温度や湿度の調整も自然の素材でできるようにしたいとも考えていて、ウエブでBois(ボワ)設計室の藤田敦子さんの作品を見つけて、自然素材を使った洗面所、床、壁のつくりがとても気に入りました。実際に藤田さんの自宅兼オフィスにお邪魔したところ、建ててから7、8年経過しているのに木の香りがして、空気がきれいな感じがしたのです。それで治療院の内装は藤田さんにお任せしようと決めました。

 

 

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施術室と待合を区切るスギ材の壁と白い麻布。天井と壁の間は空いている

 

 

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洗面台まわりにも自然素材をふんだんに使っている

 

 

――床もムク材を使用していますね。内装を担当した藤田さんの案ですか。


羽鳥 これは自分たちで敷いたタイルカーペットの上に、さらにムク材の床タイルを敷き詰めました。岡山県西粟倉村のニシアワーという会社が製造している50センチ四方のタイルです。スギやヒノキを使っていて、8枚セットで販売しています。ネットで入手できます。施術室と待合の間など難しい箇所のカットは内装の方にお願いしました。玄関と廊下はヒノキのムク材、待合と治療室はスギのムク材のタイルです。タイルは10センチ幅の板を5枚つないでいて、その1枚1枚が外せるので、いろいろとアレンジできます。

 

 

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待合の床はスギのムク材タイルを市松模様に敷き詰めている

 

 

 

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開業前からこのタイルを使おうと思っていた、と羽鳥先生。タイルの厚さは15ミリ

 

 

羽鳥 フェイスカバーや患者着を入れておくボックスもニシアワーの製品です。木の香りがして、患者さんの評判も上々です。こういった自然の木の香りに包まれていると人工の香りが邪魔になるので、シーツを洗濯する洗剤も無香料のものを選んでいます。加湿器は使用していませんが、木材の保湿性のおかげで冬でも室内は湿度40%を保っています。ムク材は普段は乾拭きをして、ときどき水拭きします。

 

 

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木のボックスに患者着とフェイスカバーを入れておく

 

 

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待合のテーブルもニシアワーの製品。天板から木の香りが漂う

 

 

●空間も身体も、余剰をそぎ落とす

 

――治療院づくりは自然素材を取り入れることがコンセプトのようですが、いつ頃からそのように考えていたのですか。


羽鳥 開業前に4年間勤めた治療院は生活習慣病の治療がメインで、鍼灸マッサージをしながら食生活、睡眠を改善し、身体から余計なものを除いて健康を取り戻すことを方針としていました。一度リセットして、本当の食欲や本来の睡眠の在り方を追究するわけです。


私は鍼灸の道に入る前はモノトーンが主体のファッションブランドに勤めたこともあります。もともと飾り立てたものよりもそぎ落としたデザインが好きでした。そういった経緯で、現在の考え方のベースができたと思います。

 

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2つの施術室を仕切るのは、半分は木の壁で、半分は白い麻布。プリーツ加工はせず、カーテンレールに付けたフックに留めている

 

 

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施術室と廊下の間はスローブをつけ、段差をなくしている

 

 

――鍼灸の道を選んだきっかけは?

 
羽鳥 体調不良が続き、生活を変えようと思いました。そして自分の一番興味があることを追究したら、ヒトの身体、健康という結論に達しました。当時通っていた鍼灸院の先生に相談したところ、国家資格を取得したほうがいいとアドバイスを受けて、40歳を過ぎてから日本鍼灸理療専門学校に通いました。

 
卒業後勤めた治療院はとても混んでいたので、1日60人の患者さんに施術していました。私は鍼灸師としてのスタートは遅かったのですが、4年間で3万人の患者さんをみたと思います。

 

その後体調を崩して退職し、体力が復調してから自分なりの開業を考え、2年かけて経営の勉強をしたり、開業の準備をしていました。

 

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温熱シート付きのベッドを2台導入。ほどよいあたたかさが患者に喜ばれる

 

 
――代官山で開業した理由は?

 
羽鳥 以前の勤務先が代官山の近くで、東急東横線をよく利用していました。このあたりは親しみがあるので、中目黒や自由が丘、代官山周辺を探しました。20件以上は見たでしょうか。この物件は大きな通りに面しているのに静かで、日当たりもいいし、エレベータもついています。治療院にエレベータは必須ですので、ここに決めました。

 

 
●事業の拠点としての治療院

 

――開業時に会社を設立し、事業形態でスタートにしたのはなぜでしょうか。

 
羽鳥 「ヘルシーエイジングのサポート」をコンセプトにしているのですが、鍼灸マッサージだけでなく食生活の指導もするので、ゆくゆくは実際に料理を提供できる場所があればいいなと考えました。出版やセミナーなど、多岐に展開したいです。というのも、巷にあふれる健康情報は断片的に流れていて、しかも足し算が多い。それらを取り入れると逆に不健康になるような気がします。身体にいいと言われるものをどんどん食べたら、食べ過ぎになりますよね。キュレーターという言葉がありますが、いったんフィルターにかけたり、実際に体験して選り分けた情報だけを発信したいと思っています。そして、そういった事業をできるだけ長く続け、次の世代へ渡したいと考え、株式会社としてスタートしました。

 

 
――現在は「我慢しないマッサージセミナー」を企画中とのことですが、施術者が我慢しないという意味でしょうか。

 
羽鳥 そうです。セミナー開催は、この治療院に通っている同業者からのリクエストでもあるんです。たくさんの患者さんをみている人は、指を壊したり腱鞘炎になったり、痛みを我慢しながら施術しているケースがあります。そういう人を見ると、もっと楽なマッサージがあるのに、と教えたくなります。当院のマッサージは推拿をベースにしていて、指だけではなく手掌や肘も使います。筋肉と筋肉の間や骨の間をほぐし、圧をかけるだけでなく弾いたり散らしたりします。力が集中することがないので、施術者が故障することはありません。しかも、深層まで圧が届きます。


セミナーは1人から2人を1クラスとして、この治療院で行う予定です。

 

 
――テクニックを公開するわけですね。


羽鳥 鍼灸マッサージは何千年と続いてきたもので、みなさんそこから何かしら取り入れていますよね。私が隠すものでもないですよ。

 

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院長の羽鳥先生とスタッフの孫さん

 

はり・きゅう・マッサージtaulli(トーリ)
http://www.reframe1001.com

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