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勉強会に行ってきました!(3)
積聚治療夏期学生セミナー [2012.11.19]

勉強会や研究会は全国に数多くありますが、みなさん実際には、どのような活動を行われているのでしょうか? このコーナーでは、鍼灸学生が勉強会に参加し、その様子をレポートします。第3回目は、了徳寺学園医療専門学校鍼灸科3年生の佐々木美保さんに積聚治療夏期学生セミナー」を体験取材してもらいました。今回の勉強会を通じて、どのようなことを感じ、学んだのでしょうか。

積聚治療夏期学生セミナーに参加して 佐々木美保
 
8月18日、19日の2日間、積聚治療夏期学生セミナーに参加してきました。

セミナーは、森孝史先生による積聚治療の概要説明から始まりました。なかでも印象に残っているのは、「病がなぜ起こり、治療をどのように行うか」というお話です。

森 先生は「人が生まれてから死に向かっていくのは、徐々に何かが減っていくということ。“老い”は精気が虚すことであり、自然のことである。精気はふだん生 活の中で、睡眠不足や飲酒などが原因で、急に減ることがあり、病的な精気の虚が生命力の低下に結びつく」と解説されていました。続けて、「発病は、局所に 原因があるのではなく、不規則な生活リズムなどが原因で生命力が急に低下したことが原因となる。治療で精気の虚を補い、根本から身体の調子を整えることが 大切。根本を治療しないと、また他の所に痛みが出ることがある」ともお話されていました。

私はこの話を聞いて、「なるほど!」と思いました。これまでに自分が受けた治療を考えてみると、確かに思い当たるところがあったからです。局所的な治療をして、そこがよくなったとしても、また他に気に なる所が出てきたりします。局所的に診るのではなく、根本的な治療がとても大切なのだと思いました。

概要の解説が終わると、続いて基礎として治療の手順を教えていただきました。まずは疾患ごとの治療法の解説があり、その後は班に分かれて、先生の実技デモンストレーションを見学しました。

続いて、2人1組に分かれて実技練習を行います。
刺入練習では、委中への刺入を行いました。使った鍼は積聚会製の特別なもので、鍼先が卵形になっており、このときは寸3-3番を使用しました。先生からは刺入方法を教えていただき、押入法で鍼を捻らずに刺入する練習をしました。

藤 原典往先生からは「相手に痛みを与えずに刺入するには、姿勢や手の構えが重要」と習いました。頭では理解できたのですが、押手の母指と示指が上手く開か ず、皮膚を引っ張ることが、なかなかできません。ペアを組んだ人とはお互いに、痛みを感じたら相手に伝える約束をしていたので、自分の押手の構えを意識し ながら練習することができました。

また、刺手の不安定な原因や足の位置なども指導していただきました。私は教わったことが少しでもできる ようにと、意識して練習したのですが、もともと1つのことに意識を集中すると、他のことがおろそかになってしまいがちなので、すべてに集中することはとて も難しかったです。

 

結局、委中にうまく刺入することはできませんでしたが、自分のできなかったことを先生から指摘していただき、「自分はここができていないんだ」と自覚することができたので、よかったと思います。

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グループに分かれて、実技演習を行いました。背部の触診では、膀胱経の2行線のへこみや、脊柱起立筋の位置、膝周りの指標(委中)を確認しました


実技練習で最も苦戦したのは、腹診です。触診で腹部の痛みや硬さ、積(拍動を感じる部分)を探し、腹証を立てていきます。私も患者役のパートナーに腹診を行い、痛みを確認しながら、何カ所か積を見つけていきました。

 

しかし小林亜由美先生に確認をお願いすると、腹診を始めた途端、すぐにパートナーは圧痛を訴え、積がもっと見つかりました。先生は、新たに見つけた積の場所 にマーカーで印をつけてくださり、私も再度その場所を触診して痛みを確認したのですが、先生と私では触れ方が違うようで、圧痛を確認できません。

先生は私の手をとり、「ここに積があるよ」と誘導してくださいました。押してみると、ごつごつしているような硬い触覚が得られ、患者役のパートナーも痛みを訴えました。「あっ、これかぁ!」と、なんだかうれしくなってしまいました。

私の場合、骨に対する指の角度が間違っていたようです。恥骨付近も触診したのですが、私と先生では触れていた場所が全く違っていました。先生にお手本を見せ ていただき、どれくらいの圧で押すのか、骨に対する指の角度はどれくらいかなど、具体的に教えていただくことができました。

積聚治療は治 療手順が決まっており、経穴はあまり気にせず、指の感覚を頼りに治療することが多いようです。そのため、まず腹証を立ててから背部治療を行うのですが、私 のように痛みがある場所をこんなに見落としてしまったら、正しい証を立てることができず、治療することができません。腹診は難しいなあ、と改めて思いました。

今回のセミナーに参加して得た一番大きな収穫は、講義を聞いてからその治療法をすぐ実践し、変化を確認できたことだと思います。2日間にわたって多くの先生 方に丁寧に指導していただき、とても充実した実技練習ができました。これからも積聚治療を勉強していきたいので、たくさん練習して、もっと指の感覚を養っ ていきたいです。

 

基本的なことはすべての治療に共通していると思うので、セミナーで先生方に指導していただいたことを意識して、今後も練習していきたいと思います。

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