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好評です!患者さんへのおみやげ(1)
市川大介氏(県央治療院院長)インタビュー [2013.04.08]

念願の治療院を開業したものの、「どうしたら患者さんが集まるか」という課題は経営における大きな課題だ。患者さんへのPR方法にはホームページの開設やブログの執筆、ビラ配りなどさまざまな手段があるが、なかには患者さんにおみやげをプレゼントしているという治療院もある。このコーナーでは、患者さんにおみやげをプレゼントしている治療院をリポートする。第1回目は県央治療院(神奈川県厚木市)の市川大介院長にご登場いただき、おみやげの配布を始めた理由や、どのようなものを配っているかを語っていただいた。

――市川先生はどのようなきっかけで鍼灸の世界に入ったのでしょうか。

市川 私は学生時代にずっとサッカーをしていたのですが、その間に何度も負傷しました。なかでもひどかったのが、高校時代の大腿四頭筋の肉離れです。このために体のバランスに影響が出て、膝や腰にも痛みが出るようになりました。その時に鍼灸マッサージによる治療を受けたことで、鍼灸に興味を持ちはじめたのです。当時、スポーツトレーナーという職種が注目され始めたこともあって、専門学校に入学しました。

――開業に至る経緯を教えてください。

市川 学校を卒業した後は、都内の病院のリハビリ室で働きはじめました。たくさんの患者さんを診て大変勉強になりましたが、患者さんと接する時間が短かったのです。もっと積極的に患者さんと関わりたいと思い、神奈川県藤沢市の鍼灸マッサージ治療院に転職しました。ここには副院長になるまで2年間勤めました。

最初に開業したのは2004年の12月です。当時は神奈川県海老名市の自宅を事務所として、出張・往診を専門に診療していました。その後厚木市に移転し、外来の患者さんも診るようになりました。これまでは出張・往診を中心に在宅の患者さんを診てきたのですが、もっと外来の患者さんも治療していこうと思い、一念発起してホームページも昨年末にリニューアルしました。

 

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治療室のベッドは3台。近隣の企業に勤める4050代の男性や、地元在住の20代~30代の女性が来院する

 

―――その後、患者さんの割合はどう変化したのでしょうか。

市川 現在は在宅の患者さんが約7割と、訪問診療の患者さんが圧倒的に多いですが、これから外来の患者さんをもっと増やしたいと考えています。外来の患者さんは「リラクゼーションではなく、痛いところをきちんと治してほしい」という方が多いので、高い水準の治療を求められますが、症状をしっかり治せば患者さんはまた来てくださいます。今後は、定期的に来院してくれる患者さんをどのくらい増やせるかが重要だと思います。

近頃は治療院にいらっしゃる患者さんのほとんどが、ホームページを見て来院されます。すでに名の知られた先生であれば口コミでの集患も可能でしょうが、これから開業される方は、絶対にホームページを開設したほうがよいでしょう。ホームページには自分の顔写真と経歴、そして院内の様子がわかるように写真を掲載していると、患者さんも安心して受診できると思いますよ。

――市川先生は患者さんへのおみやげとして「親子のスキンタッチ」と題した冊子を患者さんに配布されていますが、これはどのようにしてはじめられたのでしょうか。

市川 当院ではお子さんのために小児鍼を勧めていまして、初めて受診される際にご自宅でできるスキンタッチ法を指導しています。小児鍼は疳の虫などの小児神経症に効果があります。スキンタッチ法は、小児鍼をご自宅でもできるように簡単にアレンジしたもので、鍼の代わりに歯ブラシやドライヤーなど、身近なもので代用できるようにしています。自宅での施術の際に参考にしていただけるよう冊子を作り、指導の後に歯ブラシもつけて渡しています。

この試みは昨年の暮れに始めたばかりです。冊子は昨年末に、ホームページのリニューアルと同時期に作成しました。私自身、子どもが生まれたことで小児鍼に積極的に取り組むようになりました。もちろん自分の子どもにもスキンタッチをしていますが、寝つきがよくなり熱を出すことがなくなりました。

 

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スキンタッチ法について解説した小冊子。市川氏が内容を監修し、スタッフがイラストを描いた

 

――冊子を希望するのはどのような方が多いのですか。

市川 ご夫婦でいらっしゃる熱心な親御さんが多いという印象を持っています。これまでに配布したのは20人程度でしょうか。小児の患者さんは5歳前後で、週に2~3人来られます。一度診察して、その後は親御さんにスキンタッチをしていただくケースがほとんどですが、チックや喘息などでしばらく通院していただく場合もあります。

――冊子を配布してみていかがでしたか。

市川 当院にスキンタッチを習いに来られる親御さんは、非常にまじめで常にお子さんのことを心配しているような方が多いのですが、少し神経質になりすぎてしまっているのではないかと思うことがあります。治療家から見れば何でもないことでも、親御さんは「病気ではないか」と心配されることが多いようですね。そこで、私たちが「病気ではありません、大丈夫ですよ」と伝えることで、親御さんは安心されます。冊子の配布はまだ始めたばかりですが、親御さんに安心して子育てしてもらえるように続けていきたいと思います。

鍼灸はまだまだ「痛い」「怖い」という印象を持たれがちなので、もっと敷居を低くしていかなければならないと感じています。小児鍼を受けたお子さんのご家族にも、鍼灸を気軽に受けてもらえるようにしたいですね。

 

市川大介(いちかわ・だいすけ) 1976年生まれ。1999年、早稲田医療専門学校卒業。東京都内の病院の整形外科、神奈川県藤沢市の鍼灸マッサージ治療院勤務を経て2004年12月に県央治療院を開業、現在に至る。

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