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超ベテラン鍼灸師のツボの世界(プレイバック動画あり)

 

01 横田観風氏

◆体系化されたツボの以前にある生命の原点に帰る◆

【生きていれば必ずできるツボ】

―「いやしの道協会」を設立し、2009年まで代表を務めてきた横田先生は、会員の方々には「ツボとは何か」をどのように指導してきたのでしょうか。
横田  ツボは共通言語で、鍼灸は医療だから、私も他人がみて分かるような方便を使って指導してきました。会員一人ひとり、いろいろなレベルにありますからね。大浦慈観君のあと朽名宗観君に会長を任せて、現在は3人の副会長のほか、多くの指導者が指導にあたっています。私自身は鍼灸師になる前に禅の修行を始め、禅の老師の導きによって鍼と禅を合わせた「鍼禅」をする立場で修業してきました。しかし、会員諸氏には全く禅を強要することもなく、自由に好きな道を選んでもらっています。私が長年「鍼禅」で研鑽し、会得したエッセンスだけを、日本の古来の武道や芸道と同じように守破離の段階を経て、研修・会得できる体系を創成し、それによって指導しています。  
  まあ、私の現在の段階というか、境涯で「ツボとは何か?」と問われたならば、「ツボなどない」と完全に打ち消します。禅は自分の思いや人間の頭脳によってつくり上げた概念から一切解放されて、宇宙一杯の働きのままに生きることを尊びます。

―横田先生も患者さんの身体をたくさん触ってツボを探した時期があったと、以前小誌の対談でおっしゃっていました。ツボのことを徹底的に学び、徹底的に探した時期を経て、「ツボなどない」という境地に至ったのではないでしょうか。
横田  ツボの名前も位置も一生懸命覚えましたし、たくさん勉強して、たくさん練習をして、その情報を手に覚えさせてきました。ただ、学校で習うツボは『素問』『霊枢』以降に体系化されたものです。頭で理解して、やりやすいように、後世に伝えるために、人間がつくり上げたパターンです。

 

横田氏インタビューのつづきは、雑誌「医道の日本2017年9月号」でお読みください。

 

横田氏の貴重映像をYouTubeに公開しました。
[動画]「触れる語る」連動企画! 横田観風の接触鍼 [2010.02.08]より)

02 山下健氏

◆臨床に重なって現れるツボは 自然界と同様に変化する◆

【 陰と陽でとらえ方が違う】

―山下先生は1956年から開業されたとのことですので、今年で開業61年ですね。ツボとは何か、教えてください。
山下  難しいテーマですね。反応があるから反応点でしょうけれども、科学的に証明されていませんからね。ある人は穴の直径が1mm、ある人は3mmというかもしれません。例えば耳の穴は裏には54穴、表には160穴あまりのツボがあるといわれています。そのなかからどうやって選んで、どうやって刺すのか。再現性はあるんでしょうかねぇ。ただ、ツボを科学的に証明できなくても、臨床で用いるツボは熟練すれば感覚的にとらえることはできると思います。  
  病人をみるとき、顔色、病気の進行、元気の有無、食欲や睡眠の状態などあらゆる診察をしますが、切経で必ず経絡をみます。そのときに反応があって瞬間的に触知する場所、念入りに治療する場所がツボだと思ってやっています。WHOはツボに順番を表す番号を付けましたが、ツボの名称にはそれぞれ意味があります。病名であったり解剖名であったり、病証であったり、気の流れの浅深などを表していますね。場所の指標でもありますが、ツボは臨床と重なって現れるものだと思います。

―山下先生はどのようにツボをとらえているのでしょうか。
山下  痛みがなければ鍼はゆっくり入れてゆっくり抜けばよい、と学校では教わるかもしれません。理屈上はそう習いますが、患者さんの身体は一人ひとり違いますからね。ツボの選択、組み合わせ、手技といった段階的なテクニックが必要です。臨床経験によって指先がそこに行く習慣が身につきます。古典では陰陽で考えて、『難経』76難〜78難に「陽病は面(表)でとらえ、陰病は点でとらえる」とあります。これは私の個人的解釈ですが、病によってとらえ方が違うわけです。

 

山下氏インタビューのつづきは、雑誌「医道の日本2017年9月号」でお読みください。

 

山下氏の貴重映像をYouTubeに公開しました。
[月刊誌連載「写真でみる山下健の鍼灸テクニック」連動企画! [2011.06.06]より)

03 南谷旺伯氏

◆ツボは陥凹部だととらえれば 臨床の風景が変わる◆

【ツボとは「へこんでいる」ところ】

―今年で開業されて53年目ということですが、先生は長きにわたる臨床のなかで、ツボをどのようにとらえていますか。
南谷  ツボはねえ。難しくはないんですけども、私の取り方はちょっと説明が必要でしょうね。一口にツボといっても、表現方法はさまざまで、古典のなかでは「腧穴」「兪穴」「輸穴」など2文字で、ツボを表現することもあります。さらに、『素問』に「気穴論」「気府論」があるように、「気穴」「気府」もまさにツボのことです。ほかにも『素問』には「骨空論」があり、「骨空」もツボを表しています。
   漢字表現だけではなく、ツボの種類もさまざまですが、私は大きく3つに分けられると考えています。①所定の場所や名前を持たないけど反応はある「阿是穴」「捫當穴」「天応穴」、②脈気を運んだり、移したり、あるいは、転輸したりして、病変の反映部分になりやすい「腧穴」「兪穴」「輸穴」、③脈気の流注範囲で一定の場所を持つ「経穴」、の3つです。「③経穴」には「五兪穴」「原穴」「絡穴」「腹部募穴」「背部兪穴」「郄穴」などの要穴も含みます。
  もちろん、それらの観点も臨床では使えるのですが、私が行っている肌皮に鍼尖を接触していく「散ずる鍼」の臨床においては、ツボを1点としてとらえるのではなく、「ツボ=へこんでいるところ」だと考え、「陥凹部」に着目して臨床を行っています。 古典にも同様の記述が見られます。『経穴彙解』(原南陽著)では「夫れ兪穴の在る所、即ち、肌肉の分理、節解、骨縫、陷罅の処也」とあります。「兪穴があるところというのは、肌肉が分離しているところや、関節や骨の間にある、へこんでいる場所だ」という意味です。

 

南谷氏インタビューのつづきは、雑誌「医道の日本2017年9月号」でお読みください。

南谷氏の貴重映像をYouTubeに公開しました。
医道の日本6月号特集「写真で見る接触鍼とその症例」連動企画! 南谷旺伯氏の散ずる鍼 [2010.05.31]より)