1803_main.jpg

お得な定期購読のご案内

Apple、Apple のロゴは、米国および他の国々で登録された Apple Inc. の商標です。Mac App Store は Apple Inc. のサービスマークです。
Android、Google Play、Google Play ロゴは、Google Inc. の商標です。

1803_tit_contents.jpg

1803_nakamen_3.jpg

1803_tit_4.jpg

医療連携のカギは「鍼灸の見える化」と「共通言語」 ~ 医療鍼灸協会の人材育成とは~

相澤良・津田篤太郎・粕谷大智・横田篤広・吉田修康・周防一平

患者ニーズの多様化に伴い、医療における多職種連携が進んでいる。  
鍼灸師が医療機関と連携する機会は確かに増え始めているが、決して多いとはいえない。今後、この取り組みを広めていくためには、何が必要なのだろうか。  
これまでの鍼灸の流派の垣根を越え、医鍼連携を目指す医療鍼灸協会が2016年9月、発足し、2018年5月から研修会を本格的に実施する。同会の取り組みと今後の展望から、医鍼連携のヒントを探る。

【現代医学を基礎に、流派の異なる 鍼灸を学ぶ】

周防(司会)  まず、医療鍼灸協会を立ち上げた経緯について、発起人の相澤先生、説明をお願いします。
相澤  数年前から厚生労働省が中心となり、いわゆる「混合診療」についての検討が行われています。現在、先進医療などの一部の分野での検討が進められており、今後ますます「混合診療」の拡大が予想されます。鍼灸治療においても、従来の医師の同意書による連携に止まらず、診療情報提供書などで医療機関とより広く連携することが求められます。実際に、大学病院などが、統合医療として鍼灸治療を積極的に取り入れているケースもあります。  
  そこで、鍼灸と医療機関の連携を学ぶ会をつくりたいと考えました。会の構想について、まず相談したのが津田先生でした。津田先生は、西洋医学と東洋医学の双方を活かした医療を実践されています。協会の目指す方向を理解していただき、協会を発足するに至りました。

津田  保険制度の違いもあって、米国では医師が積極的に代替医療を取り入れており、この分野の研究や利用率で日本と米国には大きな差があります。これほど米国で伝統医療などの代替医療が普及したのには、もう一つ理由があります。それは、教育水準の高い層が、代替医療を支持していたことです。以前は、代替医療が普及した理由について、「代替療法家が、知識のない患者を騙して代替医療を勧めているのではないか」という解釈が少なからずありました。しかし、実際にはそうではなく、年収の高い層や女性などから高い支持があることが調査によって分かってきました。この事実から米国政府も国を挙げて、積極的に代替医療の科学的調査に乗り出しました。米国国立衛生研究所(NIH)の外局として、現在は、国立補完統合衛生センター(The National Center for Complementary and Integrative Health:NCCIH)がその役割を担っています。NCCIHのウェブサイトを見ていただければ分かりますが、補完代替医療に関する詳細なエビデンスが多く集積されています。そして、私たち漢方医からすると残念なことですが、実は漢方より鍼灸のエビデンスのほうが多いんです。このように鍼灸の評価は世界的に見ても高まっているといえます。それに日本は追いついていかなければならない立場なのではないでしょうか。
周防  医師から見ると、日本の鍼灸に対してどのような印象がありますか。
津田  私の周りにも鍼灸治療を勉強してみたいと考えている医師がいます。しかし、現代鍼灸、経絡治療、中医鍼灸、それぞれが独自の見解を持っていて、どれを当てにしたらよいのか分からないと、入口の時点で嫌悪感を持ってしまうこともあるようです。信用をつくるという意味でも、当協会の取り組みは、鍼灸のプラットホームを構築する、とても意義のあることだと思います。このプラットホームに新規の医療者を取り込むことができれば、鍼灸の裾野が大きく広がるのではないでしょうか。

 

つづきは、雑誌「医道の日本2018年3月号」でお読みください。

以前は、代替医療が普及した理由について、「代替療法家が、知識のない患者を騙して代替医療を勧めているのではないか」という解釈が少なからずありました。しかし、実際にはそうではなく、年収の高い層や女性などから高い支持があることが調査によって分かってきました。この事実から米国政府も国を挙げて、積極的に代替医療の科学的調査に乗り出しました。米国国立衛生研究所(NIH)の外局として、現在は、国立補完統合衛生センター(The National Center for Complementary and Integrative Health:NCCIH)がその役割を担っています。NCCIHのウェブサイトを見ていただければ分かりますが、補完代替医療に関する詳細なエビデンスが多く集積されています。そして、私たち漢方医からすると残念なことですが、実は漢方より鍼灸のエビデンスのほうが多いんです。このように鍼灸の評価は世界的に見ても高まっているといえます。それに日本は追いついていかなければならない立場なのではないでしょうか。
周防  医師から見ると、日本の鍼灸に対してどのような印象がありますか。
津田  私の周りにも鍼灸治療を勉強してみたいと考えている医師がいます。しかし、現代鍼灸、経絡治療、中医鍼灸、それぞれが独自の見解を持っていて、どれを当てにしたらよいのか分からないと、入口の時点で嫌悪感を持ってしまうこともあるようです。信用をつくるという意味でも、当協会の取り組みは、鍼灸のプラットホームを構築する、とても意義のあることだと思います。このプラットホームに新規の医療者を取り込むことができれば、鍼灸の裾野が大きく広がるのではないでしょうか。

 

つづきは、雑誌「医道の日本2018年3月号」でお読みください。