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不妊治療のみならず身体と心に目を(動画あり)

俵史子氏・木津正義氏 

【クリニックの移転開設を期に鍼灸院と連携】

JR静岡駅南口から徒歩4分の距離に俵IVFクリニックが見えてくる。中に入ると、落ち着いた空間が広がっており、先端医療を行う医療機関であることを忘れそうだ。

「不妊治療は患者さんにとって、心身ともに大きな負担になりやすいです。移転前のクリニックでは患者さんにお待ちいただくスペースに限りがあり、申し訳ない気持ちがありました。移転を機に治療や待ち時間の患者さんのストレスを減らせるような待合いスペースになるように設計しました。鍼灸の先生による鍼灸治療やメンタルサポートもまた、患者さんの身体・心的状態を安定化させ、不妊治療の効果を上げる要因の一つになっていると感じます」

そう話す院長の俵史子氏が俵IVFクリニックを開設したのは、2007年。一般不妊治療から生殖補助医療(assisted reproductive technology: ART)を専門とするクリニックとしては静岡市で最初に開院した。

当初より、体質改善外来や漢方外来を設けるなど、妊孕性を高める身体づくりに注目していたが、移転を機に、俵氏が以前に所長を務めていた竹内病院トヨタ不妊センターが明生鍼灸院と連携していた経緯もあり、鍼灸治療を導入。2017年からは身体のみならず、妊娠前後の心のケアを行う、メンタルヘルス外来を開設した。不妊治療だけを行うのではなく、妊娠しやすい身体づくりや心のサポートを行うのが同院の特徴だ。

木津正義氏による鍼灸基本治療の動画をYouTubeに公開しています。

【治療の手順を再現してもらいました! 中髎穴刺鍼と陰部神経鍼通電】

俵IVFクリニックと連携する明生鍼灸院には、常勤の鍼灸師が1人いるほか、総院長の鈴木裕明氏と木津正義氏の計3人が所属している。不妊患者にどんな鍼治療を行っているのか。週1回、主に初診患者を担当する木津氏に、モデル患者で再現してもらった。

「どうしても年齢を重ねるにつれて、体外受精の胚移植を行っても、妊娠しにくくなります。そのため、妊娠率を上げるために、胚移植の前後に鍼灸を要望する患者さんは多いですね」

胚移植の30分前、もしくは、30分後に鍼灸治療を行うが、当日が初めての鍼灸治療となると患者も緊張してしまう。当日までに最低1回は鍼を受けてもらい、「鍼が痛くないこと」を知ってもらい、鍼の効果のメカニズムなども説明する。

体外受精にあたって、何よりも重要なのは、患者にリラックスしてもらうこと。施術は患者を副交感神経優位にし、血流を改善させることを目的に行う。1寸0~2番の鍼を用いて、腹部、腰下肢、肩背部の経穴へ、5~10㎜程度、筋膜に当たる程度の深度まで刺入していく。これが基本の治療となる(1ページ目の動画、または「医道の日本2018年7月号」特集1を参照)

しかし、胚移植を行うには、子宮内膜の厚みが約8㎜が理想的で、6㎜未満の場合は、妊娠率が減少することが分かっている。子宮内膜が薄い患者や子宮の血流に問題がありそうな患者には、上記の基本治療をもとに「中髎穴刺鍼」を、卵巣機能の低下が疑われる患者には「陰部神経鍼通電」を併せて行っている。

 

つづきは、雑誌「医道の日本2018年7月号」でお読みください。