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現代医療鍼灸臨床研究会
第40回記念大会を開催 [2014.12.24]

「医科大学病院における鍼灸の現状と課題」を講演した、東京大学医学部附属病院リハビリテーション科の芳賀信彦教授

「医科大学病院における鍼灸の現状と課題」を講演した、東京大学医学部附属病院リハビリテーション科の芳賀信彦教授

現代医療鍼灸臨床研究会が第40回の記念大会を11月3日、東京大学鉄門記念講堂で開催した。同会は鍼灸学に関する学術研究と臨床応用の推進により、鍼灸医学の進歩と普及に貢献することを目標に、1994年に発足。以来、春と秋に研究会を年2回開催して、様々な臨床テーマを扱ってきた。

今回のテーマは、「これからの医療に求められる鍼灸─現状の危機を突破するには何が必要か─」。同会の原点と鍼灸の可能性を確認するようなテーマとなり、約250人が参加した。

メインの拡大シンポジウム「鍼灸の現状と課題」では、大学病院の立場から、東京大学医学部附属病院リハビリテーション科教授の芳賀信彦氏が「医科大学病院における鍼灸の現状と課題」を講演。東大病院における鍼灸の歴史と、医科大学病院での鍼灸の現状を紹介した後、病院側の収益構造の観点や、鍼灸が間接的にどのように病院の収入に貢献できるかといった視点で鍼灸臨床を行う医科大学・附属病院を増加させるための課題を挙げた。

次に登壇した、東整形外科院長の加藤信也氏は病院・診療所の立場から「鍼灸の果たすべき役割と求められるもの」と題して、星状神経節ブロックの後に鍼治療で左右のバランスを整える方法などを動画で紹介。ブロック治療と鍼のそれぞれのメリット・デメリットなどについても解説した。

また、地域医療の立場からは、社会福祉法人シナプス理事長で、埼玉精神神経センター長の丸木雄一氏が「難病を中心とした医療連携」を講演した。丸木氏は鍼灸師をスタッフとして雇用し、神経難病の頚部痛などに天柱、腰痛に志室などを用いて良好な結果が出ていることに言及。3大神経難病の1つであるALSに関しては、鍼灸師に対して「ぜひ治療に積極的に関与してほしい」と期待感を述べた。

教育機関の立場から「鍼灸教育の現状と課題」を紹介したのは、筑波技術大学保健学科鍼灸学専攻准教授の藤井亮輔氏。鍼灸教育のターニングポイントとして、1998年の福岡地裁判決で量的変化が起こり、2000年の認定規則改定(単位制の導入、時間制の廃止)で質的変化が起こったことなどを説明しながら、今後の解決策を提案した。

次回は2015年4月29日、東京大学鉄門記念講堂にて「不妊の鍼灸治療」をテーマに開催予定。

 

 

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