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【書籍紹介記事】 よりわかりやすくリニューアル!新しい視点とタッチで全身をつなぐ筋膜にアプローチ「増補改訂版ファッシャルリリーステクニック」

公開日:2025年4月21日

医道の日本社では、最新の施術情報や関連知識の収集に努めている鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師、アスレチックトレーナーや美容関係者・ヨガインストラクターの方などに役立つような書籍・DVDを多数取り扱っています。その中でも特にオススメの人気シリーズや、注目のタイトルなどをご紹介していきます。




 マッサージなどの手技療法がますます求められる現代社会

 長時間のデスクワークや運動不足、ストレスフルな生活などにより、身体の不調を抱える人が増えている現代。

より治療効果の高いテクニックを身につけたいと考えているボディワーカーは多いのではないでしょうか。

そんな人におすすめしたいのがこちら「増補改訂版ファッシャルリリーステクニックー筋膜を治療して身体構造のバランスを整えるー」です。

新しい視点とタッチで筋膜にアプローチするテクニックの理論から診察、施術方法までを徹底的に解説。

よりわかりやすい和訳と写真でリニューアルされた本書についてご紹介していきます。

こんな人におすすめ

✔️ 治療効果の高い筋膜リリースのテクニックを学びたい人
✔️ 最新研究に基づいた新しい視点から見た筋膜や人体の姿に興味がある人
✔️ ボディリーディング(姿勢評価)のトレーニングがしたい人




 「増補改訂版ファッシャルリリーステクニック」の概要

 臨床で治療効果を上げたい方に!
筋筋膜(ファシア)へのアプローチ法がよくわかる!!


筋筋膜は筋だけでなく全身の骨や臓器、結合組織にまで張りめぐらされ、その範囲と機能性により、人体の健康そのものに深くかかわっている。いまや臨床で無視できないこの筋筋膜に働きかけ、身体の構造バランスを整える代表的な手技療法が「ファッシャルリリーステクニック」である。

今回の増補改訂版では、手技治療のプロセス写真を全面的によりわかりやすい角度で再撮影。また構造バランスの歪みやねじれを視診でとらえ、クリニカルリーズニング(臨床推論)の理解を深める「ボディリーディング」の「上級編」を、施術する各部位ごとに追加し、視診に磨きをかけたい人に最適な構成になっている。全編の和訳もわかりやすい表現になり、筋筋膜の知識と知られざる機能、その効果的な治療法に注目が集まるいま、治療家がマスターしておきたいテクニックと考え方をまとめた1冊である。

「増補改訂版」3つのポイント
手技治療のプロセス写真を全面的に刷新
全編の和訳を、よりわかりやすい表現に見直し
全身姿勢評価法の一つ「ボディリーディング」の「上級編」を、各部位ごとに追加

 収納コンテンツ

はじめに
増補改訂版の監訳にあたって

第1章 筋膜リリーステクニック入門
第2章 筋膜リリースと手技の発達
第3章 ボディリーディング
第4章 足と下腿 
第5章 膝関節と大腿
第6章 股関節
第7章 腹部、胸部、呼吸
第8章 脊椎
第9章 肩と上肢

付録1 アナトミートレインライン
付録2 禁忌


一つのつながった筋膜の網によって形づくられている人体

「私たちの身体は、足先から頭のてっぺんまで、筋膜によってつながり、相互に影響しながらバランスを保っている」

最新の研究によって、こうした筋膜の姿が明らかになってきました。

そんな筋膜にアプローチして、身体全体のバランスを整えるのが、このファッシャルリリーステクニック(FRT)。

誤った使い方などで短縮してしまった筋膜のラインをリリースし、悪影響を改善することができる注目のテクニックです。

本書の著者は、筋筋膜解剖学の世界的な権威であるジェームス・アールスと、『アナトミー・トレイン』(筋筋膜経線)の著者・トーマス・マイヤースの二人。

本書で著者らは、

「一つの網である人体を意識せよ」

と主張します。

従来の解剖学の起始部や停止部を超えた、筋膜という組織の体内における幅広いつながりを意識していることが本書の特徴です。

そして、本書が主張するもう一つのことは、

「これまでと異なる方法で考え、評価せよ」

ということ。

筋や骨とは違い、その2つをつなぐ筋膜については、これまであまり注目されず、よく理解されていませんでした。

そのため、筋膜にアプローチするには、新たな視点、新たなタッチが必要なのだといいます。

張力のバランスによって構造が成り立つ「テンセグリティー構造」

「ゆがみの構造全体への分散」

本書が私たちに提示するこれらの視点は、これまでの考え方を変え、治療効率をあげ、効果を長続きさせるのに役立つと著者らはいいます。

さらに、筋膜の性質に着目し、「溶かして動かす」タッチについても、エビデンスや具体例、写真とともに解説。

「第1章 筋膜リリーステクニック入門」は、科学が進歩する中で学び続ける治療家必読の内容です。


身体全体のバランスを明らかにしていく触診とボディリーディング

FRTにおいて重要となるのが、触診とボディリーディング(姿勢評価)です。

患部に手を当てて、その内部で組織がどう動いているかを感じること。

「組織はリリースされているか」といった身体からのフィードバックに耳を傾けること。

こうした触診は、FRTで治療を行う際のポイント。

本書では、そのための手の当て方などを写真付きで解説しています。

また、FRTのすばらしい効果を得るための5段階のステップ(発展、評価、戦略、治療介入、最終)を紹介。

そして、施術者はこの中でしばしば評価と戦略の2つの段階を飛ばしてしまう、と指摘します。

治療方針をきめ、組織に触れ、再評価する。

これを重視し、そのトレーニングのために、この改訂版では、各章にボディリーディング上級編が設けられています。

章が進むにつれて、それぞれの部位がどのように全身に影響を与えているか、その全貌が明らかになっていきます。

「FRTを学ぶことは、循環型プロセス」

というように、本書は便宜上、身体の部位ごとに章が分けられていますが、著者らは、何度も行ったり来たりしながら読むことを勧めています。

さらに、この改訂版では、治療手技のプロセスも写真付きで解説。

どの筋膜にアプローチしているか、治療者の身体をどのように使っているかがよくわかる写真が豊富に使われています。

繰り返し読むことで、自信を持ってさまざまな患者に対応できるスキルを身につけることができる本書。

質の高い施術を組み立てるためのヒントが詰まった、レベルアップしたい治療家のための一冊です。


増補改訂版ファッシャルリリーステクニック」まとめ

・筋膜にアプローチして全身のバランスを整えるFRTの理論、診察、施術方法が学べる
・最新研究を踏まえた新しい視点からの人体の捉え方やタッチの方法は必見
・ボディリーディングのトレーニングにも最適

明らかになってきた筋膜へのアプローチに必要な考え方と、治療効果の高いテクニックをわかりやすく解説してくれる本書。
ぜひ、お手に取ってみてはいかがでしょうか。

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