【書籍紹介記事】あはきの力をスポーツ分野で活かしたい人の新たなスタンダード !「鍼灸マッサージ師のためのスポーツ東洋療法」

医道の日本社では、最新の施術情報や関連知識の収集に努めている鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師、アスレチックトレーナーや美容関係者・ヨガインストラクターの方などに役立つような書籍・DVDを多数取り扱っています。その中でも特にオススメの人気シリーズや、注目のタイトルなどをご紹介していきます。
目次
日本人選手の活躍で盛り上がるスポーツ界
近年、野球、サッカー、バスケットボールなど、多くの日本人選手が世界の舞台で活躍し、盛り上がりを見せるスポーツ界。
トレーナーなどスポーツの分野に関わりたいと考えている鍼灸マッサージ師も多いのではないでしょうか。
そんな人たちにおすすめなのがこちら、「鍼灸マッサージ師のためのスポーツ東洋療法」です。 スポーツの現場で働くために必要な知識のすべてが詰まった一冊についてご紹介していきます。
✔️ トレーナーとしてスポーツの分野で仕事をしたい人
✔️ アスリートの患者さんを多く診ている治療家
✔️ 高齢者の健康や災害支援など社会のために東洋療法を役立てたい人
「鍼灸マッサージ師のためのスポーツ東洋療法」の概要
スポーツ東洋療法の位置づけから現場で求められる知識、 遭遇しやすい疾患、エビデンス、スポーツ現場で働く治療家の実際まで、 スポーツ東洋療法の基本とすべてがわかる!
スポーツ領域における東洋療法の果たすべき役割と課題、安全かつ適切に施術を行うための指針など、スポーツ東洋療法の基礎・臨床について解説し、鍼灸学校の卒前並びに卒後の教育におけるテキストとしても好評を博した『スポーツ東洋療法ハンドブック』。発行から15 年以上が経過し、その間、東京オリンピック・パラリンピックの開催も決定された。 オリンピック・パラリンピックにおける選手の治療などに際して、スポーツ東洋療法に携わる鍼灸マッサージ師も、医師をはじめとした様々な医療職腫との連携が必要になってくるだろう。 こうした動きに対応すべく、公益社団法人東洋療法学校協会は、『スポーツ東洋療法ハンドブック』の改訂を決定した。鍼灸あん摩マッサージ指圧師がスポーツ分野によりよく貢献するための、新たなスタンダードとなる1冊。
収納コンテンツ
第1章 総論
第2章 スポーツ現場活動に必要な知識
第3章 各論 ――競技現場で遭遇しやすい疾患
第4章 鍼灸マッサージの有効性
第5章 スポーツ現場の実際
スポーツを支える鍼灸マッサージの力 !高齢者の健康や災害支援などさらなる広がりも

本書では、はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師の施術をスポーツに応用したものを「スポーツ東洋療法」と呼んでいます。
実に17年ぶりの全面改訂となった本書。
選手のケアやサポートを他の医療職種とともに連携して行っていくために、より正確な知識や技術を広めていく必要が生じたことが発刊の背景にあります。
旧版の内容をアップデートし、スポーツ分野でのあはきの効果に関するエビデンスを紹介する章を設けるなど、より正確かつ科学的視野に基づいたものとなった本書。
基本となる知識を押さえたうえで、より実践的に、日々の診療や選手のケアに役立つ内容になっていることが大きな特徴です。
アスリートをサポートするトレーナーとして、特に鍼灸師・マッサージ師の需要は高いという本書。
求められる存在になるために必要なスポーツ東洋療法の施術者の資質についても詳しく解説されています。
そして、競技現場ばかりではなく、施術所でのあはき師による日常的な対応こそが外傷・障害の発生を未然に防ぐ方法として重要だと説く本書。
さらに、疲労や痛みを早期回復させることは、円滑なトレーニングの継続や効率化を図り、コンディションづくりに寄与します。
まさに東洋医学の真骨頂である「未病治」につながるものであり、これこそスポーツ東洋療法の強みなのです。
さらに、スポーツ東洋療法の可能性についても言及。
超高齢化社会に向けた地域包括ケアシステムへの参入、ジュニア世代の発育発達、災害支援など、さらなる広がりも感じさせてくれる一冊となっています。
現場で求められる知識の基礎から実践までを網羅 !リアルな現場の空気感が伝わるコラムは必見

本書の特徴は、基礎をしっかり押さえ、さらに現場で生かせる実践的な知識が身につくことです。
「Chapter2現場で必要な知識」では、メディカルチェックから安全に施術するため方法、リハビリテーションなど、非常に幅広い内容について学べるようになっています。
必要に応じて、この本を調べれば、エビデンスに基づいた確かな情報を得ることができるのです。
「Chapter3各論ースポーツ現場で遭遇しやすい疾患」では、身体各部位の解剖学的な特徴を押さえたうえで、代表的な外傷・障害について解説していきます。
各外傷・障害ごとに、医師に委ねるべきことと、あはき師が行うべきことを明確に区別。 競技復帰の基準なども具体的に記載されるなど、非常に実践的な内容です。
検査法、治療法についても、西洋医学的な治療と東洋医学的治療に分けて解説されています。 整形外科疾患のみならず、感染症やオーバートレーニング症候群、貧血、婦人科疾患についても章を立て解説。
競技スポーツに伴う海外へ移動する際のエコノミー症候群、ジェットラグなども取り上げられています。
「Chapter5 スポーツ現場の実際」では、サッカーワールドカップ、アメリカメジャーリーグなど第一線の現場で活躍している人たちが自身の活動内容を解説。
各競技におけるスポーツ東洋療法の現状、今後の展望などについても語られています。 すべてスポーツ分野に造詣の深い人たちによって執筆されている本書。 本編はもちろん間に盛り込まれたコラムも読み応え抜群です。
命の危険と隣り合わせの競技スポーツのリアルな現場の空気感、その中で鍼灸師ができることなど。 さまざまな試行錯誤をしながら、サポートする姿に刺激を受けること間違いなしです。
「鍼灸マッサージ師のためのスポーツ東洋療法」まとめ
・明らかになってきたあはきの効果についてのエビデンスも詳しく解説
・第一線で活躍する執筆者によってリアルな現場の空気を知ることができる
スポーツの現場で活躍するために必要な知識の基本から実践までが網羅された本書。
この分野を目指している人必携の一冊です。
ぜひ、お手に取ってみてはいかがでしょうか。