【書籍紹介】古代の名医に会いに行こう。ルーツを知れば、今の臨床が深まる「まんが 中国医学の歴史」

医道の日本社では、最新の施術情報や関連知識の収集に努めている鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師、アスレチックトレーナーや美容関係者・ヨガインストラクターの方などに役立つような書籍・DVDを多数取り扱っています。その中でも特にオススメの人気シリーズや、注目のタイトルなどをご紹介していきます。
時を超えて続く、中国医学の原点
私たちが日々向き合う中国医学は、いつ、どこから、どんな思想のもとに生まれたのでしょうか。臨床の中で耳にする言葉や手技の多くは、実は何千年も前の医家たちの知恵に根ざしています。けれど、その“ルーツ”を意識する機会は、意外と少ないものです。
そんな問いに応えるように、古代から現代へと続く「医の道」を辿るのが、『まんが 中国医学の歴史』です。
神話時代の神農・黄帝に始まり、“傷寒論”を著した張仲景、外科の祖とされる華佗、そして本草学を大成した李時珍など、27人の名医たちが登場。
時代を超えて語り継がれてきた医の思想と実践が、読みやすい漫画形式で物語として描かれています。
✔️ 中国医学の成り立ちを学び直したい施術家
✔️ 臨床で使う言葉や考え方の“由来”を知り、患者さんへの説明力を高めたい方
✔️ 歴史や人の物語から、医療の原点を感じ取りたい学生
「まんが 中国医学の歴史」の概要
本書は、中国医学の歩みを「まんが」という親しみやすい形式で描いた一冊です。
神話時代から近世1600年代までの、27人の名医たちが登場。 中国医学がどのように形成されていったのか、その流れを物語として追体験することができます。学術書では難しく感じる古典の内容も、会話と情景で描かれることですんなりと理解できるでしょう。
歴史の流れを「読む」よりも「見る」感覚で味わえるため、知識が自然に整理され、専門家はもちろん、これから東洋医学を学ぶ人にとっても、原点をつかむ入門書として最適です。
収納コンテンツ
伝説時代
春秋・戦国時代
漢時代
魏・晋・南北朝時代
隋・唐時代
宋時代
金・元時代
明時代

言葉の由来を知ると、臨床が豊かに
この本を手に取ると、「あの言葉はここから来ていたのか」と思わず膝を打つ場面がいくつもあります。
ひとつ例を挙げると、紀元前590年頃〜573年頃に存在していたとされる医者『医緩(いかん)』にはこんな逸話があります。
当時の晋の国王が重篤な病にかかった際、王は夢の中で2人の病の精がこんなことを話していました。「もうすぐ名医が来る。彼に見つからぬよう、膏(心臓)の下・肓(横隔膜)の上へ隠れよう」と言うのです。やがて医緩が王を診察すると、「病はすでにその“膏肓”に入り込み、もはや手の施しようがなくどんなに治療をしても治らない病だ。」と告げました。
王は、病の精が語った通りのことを医緩が言い当てたので「この医者は確かに名医だ」と納得して、息を引き取ったと言われています。この故事が、不治の病にかかることを「病膏肓に入る」と言われる所以となったのです。

こうした背景を知ると、普段使っている言葉の一つひとつに、医学的・思想的な物語があることに気づくことでしょう。
単なる知識だけではなく、先人達による観察や知恵が現代の中国医学に繋がっていることを感じることができます。
「古典ではこう表現されているんですよ」と患者さんへの説明に一言添えるだけでも、施術に深みと説得力が生まれる。そんな“使える知識”を増やしてくれるのが、本書の魅力です。
いまの臨床に根付く、名医たちの知恵
本書の魅力は、歴史をただ振り返るのではなく、「今の臨床にどう繋がっているのか」を実感できるところにあります。
神農が薬草を試し、張仲景が体系的な診断と処方を築き、華佗が外科や麻酔の手法を工夫した。そうした積み重ねの延長線上に、私たちが日々実践している中国医学があります。
治療法も理論も、長い時代の中で磨かれ、受け継がれてきた結果が、今の中国医学の形です。先人たちの試行錯誤が、現代の施術の基盤をつくっていると思うと、技や考え方の意味がよりはっきりと見えてくるはず。
歴史を学ぶことは、古い知識を懐かしむことではなく、臨床の根拠をもう一度確かめる作業なのだと感じることでしょう。

「まんが 中国医学の歴史」まとめ
・言葉の由来が理解でき、臨床の説明力が向上
・歴史と今のつながりを押さえ、学び直しに最適
知識としての「歴史」ではなく、今につながる「物語」として描かれている本書。
ルーツを知ることは、今の臨床を深めることに繋がります。
名医たちが歩んだ道をたどりながら、改めて“医の原点”を見つめ直してみてはいかがでしょうか。






































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