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【書籍紹介】治療の引き出しを一気に増やす!医師の診療実践録『東洋医学見聞録(中巻)』

公開日:2026年3月19日

医道の日本社では、最新の施術情報や関連知識の収集に努めている鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師、アスレチックトレーナーや美容関係者・ヨガインストラクターの方などに役立つような書籍・DVDを多数取り扱っています。その中でも特にオススメの人気シリーズや、注目のタイトルなどをご紹介していきます。

来院理由の幅に対応できる引き出しづくり

治療院に来るのは、肩・腰・膝といった頻出愁訴の患者さんだけではありません。
頭痛、風邪症状、のどの違和感、顔面部のトラブル、睡眠や不安に関わる訴えなど、「どう評価し、どう見立て、どう取穴するか」を手順としてまとめにくい領域の患者さんもいらっしゃいます。こうした領域は臨床で遭遇する機会がある一方、経験に依存しやすいのが実情ではないでしょうか。
その結果、同じ訴えでも説明や治療の組み立てが毎回変わり、記録としても残しにくくなることがあります。こうした領域まで対応できる治療の型を増やしたいと思いませんか。
そこで必要になるのが、施術者が参照できる「治療の引き出し」です。
ここでいう引き出しとは、各疾患や訴えに対して、評価→見立て→取穴を一連の流れとして整理した“型”のこと。
『東洋医学見聞録(中巻)』は、こうした臨床の引き出しを増やしたい施術者に向けて書かれた一冊です。今回はそんな本書の魅力をご紹介していきます。

こんな人におすすめ

✔️ 再現性のある治療法の引き出しを増やしたい治療家
✔️ 根拠ある説明で取穴ができるようにしたい鍼灸師
✔️ 経絡の捉え方を症例で確認し、説明力も含めて底上げしたい学生・若手

東洋医学見聞録(中巻)」の概要

本シリーズは上巻・中巻・下巻の3冊構成で、中巻は月刊「医道の日本」連載「東方見聞録」から、日常診療に役立つテーマをまとめた巻です。上巻が頻出愁訴を扱うのに対し、中巻は対象領域を広げる位置づけになります。

また、愁訴別の章に入る前に陰陽交叉取穴法を提示し、取穴の考え方を整理。各章はその視点を踏まえて症例が配置され、取穴の狙いと組み立てを確認できます。

 収納コンテンツ

序言
第1篇 陰陽交叉取穴法
第2篇 頭痛の治療
第3篇 風邪の治療
第4篇 梅核気の治療
第5篇 歯科領域の治療
第6篇 末梢性顔面神経麻痺(ベル麻痺)の治療
第7篇 パニック障害と不眠症の治療(頸叢刺法を用いて)
第8篇 肋間神経痛の治療
第9篇 痛風発作の治療
第10篇 棘下筋症候群の経筋療法
第11篇 上腕挙上障害の治療
第12篇 腕神経叢症候群の治療
第13篇 梨状筋症候群の治療
第14篇 坐骨結節部痛の治療
第15篇 消化器疾患の治療
第16篇 薬食同源

陰陽交叉取穴法が示す「経絡で読む」という土台

中巻は症例に入る前に、取穴の考え方を解説する章が置かれています。そこで紹介されるのが「陰陽交叉取穴法」。

手足の陰陽表裏関係を利用し、手の病は足へ、足の病は手へ、さらに患部と左右反対側に取穴する方法です。置鍼したまま患部を運動して反応を確認することで、関節痛や筋肉痛などで痛みの変化を確認しやすい点も、本書内で述べられています。

臨床では、患者さんは「変化があるか」を重視します。変化が早いほど、患者さんの納得も得やすく、結果として信頼関係にもつながりやすい。
だからこそ、陰陽交叉取穴法のように痛みの変化を確認しやすい取穴法を一つ押さえておく意義は大きいでしょう。



症例から学ぶ評価から取穴までの流れ

中巻は愁訴ごとに章が立ち、症例を通して治療の組み立てを確認できます。ここでは顔面神経麻痺の章を例にします。
ライター自身も昨年顔面神経麻痺を経験しましたが、顔の左右差や動かしにくさは周囲にも分かりやすく、体調が保たれていても精神的な負担が大きい症状です。
本章ではまず、顔面の所見を起点に関連する経絡を整理し、東洋医学的に原因をどう置くかを立てたうえで、配穴と選穴理由へ進みます。
顔面は小腸経・大腸経をはじめ陽経が集まる領域で、眼や口角の下垂、頬部の弛緩といった所見から手足の陽明経を重視する考え方が示されます。末梢性顔面神経麻痺で額の麻痺が見られる場合には、三焦経・胆経・膀胱経も含めて検討していく流れです。

顔面神経麻痺に限らず、症状のつらさや重みは本人にしか分かりません。
だからこそ施術者には、寄り添う姿勢と同時に、根拠と再現性のある対応を積み上げることが必要です。本書の症例は、その「引き出し」を増やす材料になるはずです。

東洋医学見聞録(中巻)」まとめ

・愁訴別に、症例で組み立てを確認できる
・陰陽交叉取穴法を含む取穴の考え方が整理されている
・日常診療の引き出しを増やす材料になる

愁訴別の章立てと症例を通して、
評価から取穴までの流れを確認できる一冊です。
陰陽交叉取穴法の章を踏まえて読むと、
各章の内容が臨床の引き出しとして残りやすくなります。
ぜひお手に取ってみてはいかがでしょうか。

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