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鍼灸・整骨院の経営相談相手は?会計士・税理士やコンサルタントについて徹底解説!

公開日:2022年4月8日

鍼灸・整骨院の経営相談で会計士・税理士やコンサルタントの活用を検討されている方向けの記事です。

「ホームページやチラシで宣伝しても新規客が増えない」
「治療院を開業する予定だけど相談相手がいない」

このような経営課題を自力で解決するのに、限界を感じている方も多いと思います。

本記事では昭和初期から鍼灸・整骨院経営に関する情報を発信してきた医道の日本社が、「誰に経営相談をしたらいいのか?」という疑問を少しでも解消すべく、会計士・税理士やコンサルタントがそれぞれどのような役割でサポートしてくれるかを解説しています。ぜひお役に立ててください。

全国で激増する治療院

実は今、鍼灸・整骨院などの治療院の数はコンビニよりも多いと言われています。
生き残りの競争も激しく、技術一本で経営を続けていくのが難しくなりました。
(参考:https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1901/16/news095.html)

集客もかつてはシンプルなホームページを作るだけでよかった時代から、デザインにこだわったサイトで興味を引いたり、サイトの他にもSNSやチラシを導線にしたマーケティングを実行したりと、集客の手段も多様化しています。

そんな中、最適な集客方法や経営の方向性を決めるために、経営のプロの手を借りたいと考える方は多いのではないでしょうか。

ただし、一口に経営相談ができる相手と言っても、その業態やサービス内容は様々です。それぞれの違いや特徴を知らないまま相談相手を選んでしまっても、良い成果には繋がりにくいでしょう。

相談相手の選定に失敗しないためにも、まずはこういった士業やコンサルタントなどの業務や種類について知っておきましょう。

会計士・税理士・コンサルタントの違い

経営の相談相手として選ばれる主な相談先が、会計士・税理士・コンサルタントといった職種です。

①資格の違い

一番のわかりやすい違いは「持っている資格が違う」という部分です。
税理士と会計士は職務を行うための国家資格を取得しています。
コンサルタントは特に資格は不要です。

②業務内容の違い

それぞれ肩書きが違いますので、当然ながら専門とする業務は異なってきます。
・会計士:会社を経営していく上での財務会計のプロ
・税理士:税務の申告や手続きの代行を行う税金のプロ
・コンサルタント:経営などにまつわる企業の戦略立案や業務改善、課題解決の支援をする

上記のような違いがあります。
さらに、会計士や税理士は会社のお金の流れを管理し、ときに指導も行うポジションの人々です。

そのため経営についての知見もあり、サポートも可能な場面が多く、近頃は会計や税務の監査だけではなく、経営についての相談も業務内容に含んで請け負うところが増えてきています。

会計士・税理士・コンサルタントの特徴

会計士・税理士とコンサルタント、それぞれの特徴は以下です。

会計士・税理士によるコンサルティング

国家資格を有しているため、信頼度は群を抜いていると言えます。

前述のとおり、税務や会計の相談ができるほかにコンサルティング業務を提供しているところもありますが、どこまでのコンサルティングを受けられるかは事務所やその先生によって違うので、確認が必要です。

コンサルタント

治療院専門のコンサルタントもいますが、それぞれ方針が異なるため注意が必要です。「より良い治療やサービスを提供するためのコンサルティング」を行うものもあれば「売上重視でとにかく利益を出すためのコンサルティング」を行うものもあります。

コンサルタントの考え方やサービス内容が、自社/自院の求めているものと合致するかどうかを事前にしっかり確認する必要があるでしょう。

また、信頼度が高く実績が豊富でノウハウを重視し、名の知れたコンサルティング会社にコンサルティングを依頼する場合は、料金が高額な傾向にある点を念頭においておきましょう。さらに治療院のコンサルティングは実績が少ない場合も少なくありません。

相談先を選定する際は、相手企業の業種/知名度などに流されないことが非常に重要です。

会計士・税理士の業務内容

会計業務・税務はもちろん、開業準備や集客などのコンサルティングも幅広くサポートをしてくれるので、さまざまな業務を一元で依頼できることから人気を集めています。特に、集客だけでなく開業資金の相談、融資や補助金の申請、会計業務も手伝ってほしい場合は、会計士や税理士に相談することを強くおすすめします。

また、全国の治療院増加の影響からか、会計士・税理士の事務所では治療院を専門にしているところも少なくありません。

次項からは、そんな会計士・税理士に依頼できる業務について具体的に解説していきます。

会計・税務

会計や税務について、自身で対応できないものは会計士や税理士に依頼しましょう。
経理作業の手間を減らすことで、治療や経営に時間を割く事ができます。

補助金・助成金

多くの補助金や助成金の制度がある中からどれが利用できるのか、何が適用されるのかを探すのはとても難しく、骨が折れます。

税理士や会計士に相談すれば、利用できる補助金や助成金の情報をもらえるだけでなく、申請のサポートを受けることができます。

補助金は申請期間が短く毎年内容も変わるので、会計士・税理士に相談して事前に準備をしておきましょう。

開業支援

会計士・税理士には開業後のお金の相談だけでなく、創業前の準備について相談することも可能です。
会計士や税理士の具体的な開業支援内容には、以下のようなものがあります。

・創業融資の申請サポート
・補助金、助成金の申請サポート
・税務関係の書類作成、申請
・事業計画書へのアドバイス
・物件条件についてのアドバイス
・内装工事業者の選定
・治療機器の選定
・ホームページやチラシの制作会社の選定

開業時に活用出来る補助金や助成金・創業融資の申請サポートのみならず、開業前の集客や、内装についてのアドバイスなども行っている先生もいるので、早めの相談がおすすめです。

経営相談

会計士や税理士には豊富な会計知識だけでなく、これまでの経営支援で培った知見があります。

そのため、例えば税金対策のための法人化や資金繰り支援など、その会社に合った経営の改善案を提案してもらうことができます。
その他にもコンサルタントが行うようなスタッフの教育や、集客の改善サポートを提供しているところもあります。

経営相談に関する具体的な支援内容の一例です。

・分院展開
・法人化
・資金繰り
・節税対策
・補助金、助成金のサポート
・スタッフの教育や採用
・集客方法の改善

コンサルティング業務については事務所によって内容が異なるので、どこまでサポートをしてくれるのか事前に確認しておきましょう。

コンサルタントの業務内容

先に述べたとおり、治療院の数は増加の傾向にあります。
それに伴い、治療院向けを謳うコンサルタントも増えました。
コンサルタントに相談をする前に、コンサルタントの業務や種類について知っておきましょう。

開業支援・集客

コンサルタントは事業計画の作成や集客など、開業に関する支援を幅広くサポートしてくれます。

開業時はやることが非常に多いため、集客や宣伝は二の次になりがちです。しかしこれでは、いざ開業しても「せっかく開業したのにお客さんが来ない…」といったことになりかねません。

事前にコンサルタントに相談しておけば、自院の強みやターゲットに合わせて開業のための集客の施策が打てるようサポートしてくれます。

集客以外にも、このような開業にまつわるさまざまな手助けをしてくれるので、開業の手が回りきらないときの強い味方になってくれるでしょう。

業績改善

治療院の業績を改善するために、事前のヒアリングやリサーチをもとに分析をし、課題を洗い出すのもコンサルタントの役割です。

課題を明らかにした上で、具体的かつ効果的な施策の提案、実施のサポートを行います。

・ホームページの改良
・広告運用
・看板、チラシの作成
・分院展開のサポート
・自費メニューの考案
・美容分野やスクール経営などの新規展開サポート
・スタッフの採用、教育

このようにさまざまな方法で経営課題の解決にアプローチしてくれます。

人材採用・育成

人材の採用や育成はどの職種や業種においても常に課題であり、治療院も例外ではありません。

特に分院が複数ある治療院や、店舗面積が広くスタッフが多い治療院では、採用と育成は大きな壁になるでしょう。
コンサルタントなら経営理念や院の特色を理解した上で、採用と育成のプログラムを設計してくれます。

求人媒体の選定や人材サービスの紹介などのアドバイスを受けられるほか、鍼灸・整骨院などの治療院を専門としたコンサルタントでは、幹部育成セミナーや技術研修・マネジメント研修といったサービスを提供しているところもありますので活用してください。

相談相手の選び方

ここまで、鍼灸・整骨院の経営相談先について解説してきました。

それぞれの違いや特徴を理解した上で相談相手を選ぶべきなのはおわかりいただけたかと思います。ここから先は、実際にいざ相談先を決める際にどういったポイントに気をつければいいかをお話していきます。

提案内容

課題に対して具体的な施策を提案してくれるかどうかは、相談相手を選ぶうえで重要な要素です。
気になる相談先があれば、まずは一度相談して提案内容を聞いてみるのも手です。

例えば、周辺区域にポスティングをするにしても「なぜそれを行うのか」「どこに何件配るのか」の詳細まで聞いてみてください。具体的な根拠のある提案ができない会社は避けた方が無難です。

訪問

コンサルタントが治療院に訪問してアドバイスをくれるところもあります。
治療院の内装やスタッフの教育について相談をしたい場合は、実際に治療院に訪問してもらうほうが安心でしょう。
訪問してもらう場合は費用が増すことが多いので、資金状況と照らし合わせて検討するようにしましょう。

見積内容が明確か

相談先を決める際は1社だけで検討せず、かならず複数の会社に相見積もりをとって比較をしましょう。
例えば同じホームページの更新を依頼するだけでも、手数料や管理費用などで会社ごとに差が出るはずです。安ければいいというものでもありませんが、内訳の不明瞭な見積もりを提示してくる会社は危険だと捉えてください。

費用が高くても手厚いサービスや納得の作業内容であることもありますので、サービスに見合った金額をきちんと詳細に提示してくれるかを見て判断することが大切です。

口コミ

過去の実績や、お客様の声の数と内容を見て、信頼できる相手なのか見極めましょう。

実際にその会社に依頼をした治療院がわかるのなら、その院のホームページや口コミを見るなどして、実際にコンサルタントが成功しているかどうかをチェックしておきましょう。

注意点

派手な宣伝をしている会社については、内容に不審な点や不自然なところがないかチェックする必要があります。

実績の少なさや支援内容の薄さを、宣伝の派手さでカバーしている会社もゼロではありません。

・昔の実績ばかりなど、古い情報を掲載しつづけている
・コンサルタント歴が浅いわりに実績が多すぎる
・実績や経験が豊富で人気があると書いてあるのに安価である

ホームページに記載されている経歴や実績が正しい情報なのか、しっかり確認するようにしましょう。

その他

会計士・税理士やコンサルタント以外にも、先輩後輩や友人・師匠に相談する方もいます。
同業者ならではのアイデアを持っていたり、信頼できる専門家を知っていたりする可能性も十分にあります。
信頼できる知人が身近にいるのであれば、まずはそちらに相談してみるところから始めるのもおすすめです。

まとめ

経営相談について、本記事の内容のおおまかなポイントでまとめると以下です。

・経営指南だけでなく、補助金や資金繰りもサポートしてほしいなら会計士や税理士がおすすめ
・依頼前に、依頼先の会社の実績とお客様の声をしっかり確認すること
・必ず複数社から相見積もりをとる

相談相手選びに失敗すると無駄な費用が発生するだけでなく、自院に合っていない集客や価格設定をしてしまうことで経営の損失にも繋がりかねません。

そうならないよう、多少時間と手間をかけてでも、できるだけ事前にサービス内容や相談先について調べて、信頼できるパートナーを見つけるようにしましょう。

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