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現代語訳 脈論口訣 ―原文・注釈・解説付き

公開日:2021年10月28日|最終更新日:2022年3月1日

医道の日本社では、最新の施術情報や関連知識の収集に努めている鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師、アスレチックトレーナーや美容関係者・ヨガインストラクターの方などに役立つような書籍・DVDを多数取り扱っています。その中でも特にオススメの人気シリーズや、注目のタイトルなどをご紹介していきます。

戦国時代の名医、曲直瀬道三の名著が蘇る! 日本鍼灸の原点はここにあった

「現代語訳 脈論口訣 ―原文・注釈・解説付き」は、信長、秀吉、家康と天下人から信頼された、戦国時代の名医、曲直瀬道三の脈論を編集した古典の名著「脈論口訣」初の訳本です。

「脈論口訣」には、現在、経絡治療で行われている脈診のルーツが凝縮されており、伝統医療の一つの原点がここにあるといっても過言ではありません。

曲直瀬道三が脈診からどのような治療体系を形づくったのか、その息遣いを感じることができる、日本鍼灸のアイデンティティに迫る1冊です。

収録コンテンツとポイント

本書の収録コンテンツは、以下の通りです。

収録コンテンツ

〇図

両手寸関尺三部の図/掌後の高骨の図/尺中尺沢の図/人迎気口の図/十二経配当の図

〇巻之一目録

七診の法の事/男女左右の事/三部定位の事/寸関尺の事/密排踈排の事/呼吸定息の事/三部九候の事/左手の候の事/右手の候の事/浮沈の差別/五蔵の七神/脈按様の事/胃の気の脈の事/諸病軽重の弁/男女の元気/男女の分別/左右の血液気息/左右診察外感内傷/人迎気口の候/栄衛と云う事/気血虚実の弁/遅数寒熱の弁/寒熱往来の事/緊脈有処を以って痛処を知る事/弦脈有処にて筋気を知る事/癥瘕積聚の事/痰の鬱結所在の弁/気血虚実の弁/右関脾脈の分別/主客伏匿の弁/結促の遠慮/左右の脈大小の弁/臥たる病人の診脈/病に不相応の脈の習い/糸脈と云う事

〇巻之二目録

四脈の弁察/四知の事/四季平脈の弁/四時の虚脈/四時の実脈/四季の脈好悪/弦鉤毛石の事/二十四節脈の事/七表 八裏 九道 付けたり歌/七表の脈/八裏の脈/九道の論/奇恒六十首と云事/反関の脈の事/同等の診脈/反常の脈/証と脈と相反す事/筋骨痛むの例/腫と痛との弁因 并 滑濇/腫痛の滑濇/虚煩の弁察 陰陽の升降/一等各別の弁診/汗瀉の弁診/壮痩細大の弁/虚里の脈の事/六部の脈診候

〇巻之三目録

七種の死脈/関格の死脈/覆溢の事/代脈の事/陰陽病の寒熱を弁う事/脈動止みて死期を知る事/死脈意得の事/諸病生死の診脈/二十四脈病論 付けたり 薬註

〇巻之四目録

婦人一切脈察の弁 附 胎脈/婦人の脈の事/懐胎の脈の事/妊む妊まざるの弁 并 妊娠の弁/妊娠の弁/産前後の診候 附 経水不通并に附方/月水不通の事/無子法の事/小児門/小児虎口三関の脈察/同虎口三関の図/同手指の脈紋八段錦/同面部の図/同死候の弁/同診脈の事 并に図/同五脈の事/同動脈の事/同痘疹法の事/疱瘡出様五蔵の見分/同虚実の事/同悪証の事/同重痘の歌訣/同軽き者の事/同軽痘の歌訣/同禁物の事/同治療の法/六脈部位定まりの事/六部部位相違の事/十二経めぐりの事/是動病所生病の事/奇経八脈の事/諸病の指掌/七伝間蔵の事/蔵病府病の事/老人臥して不寐事/若人寐不寤事/六門三法の事

〇巻之五附録目録

医家の必用/医、病家に入るの法/諸病の悪候/五蔵の絶証/諸病胃の気をたのむ事/両腎二補の分別/倉公三死の事/未病を治するの説/六失の論/養生の論/五蔵の補瀉/蔵府の火を瀉するの薬種/十剤の事 附けたり 五味の用/五味の用/食前後服薬 附 薬味薬気の事/薬気薬味の分別/生し熟の分別 并 薬根三停/薬根三停の分別/湯丸散の論 附 煎薬生熟の弁 服薬の間の食法/煎薬生熟の分別/服薬の間の食法/六陳、八新、十八反/附 銅鉄を禁の薬 禁火の薬味/六陳/八新/十八反/銅鉄を禁るの薬/禁火の薬味/五蔵寒熱の薬味/諸灸捷歌 并 小児/小児諸灸捷哥/尺寸髪際大椎の定法 并 禁穴/尺寸を定る法/髪際を定る法/大椎を定る法/禁灸の穴図

ポイント

本書では、全5巻にわたる「脈論口訣」について

①原文に触れて
②和訳で内容をつかみ
③校注で理解し
④解説を臨床に活かす

ことができるように、刊行当時日本鍼灸研究会代表で、井上恵理・本間祥白・井上雅文の流れを組む経絡治療家・篠原孝一氏が全文の現代語訳を行うとともに、重要箇所に対して、臨床に応用しやすいように、校注と解説をつけています。

これを読まずに脈診は語れない!長きにわたり繰り返し読まれ続けた名著

わが国の脈診の創始者であり、大成者でもある曲直瀬道三。日本医学中興の祖として、田代三喜・永田徳本などと並んで「医聖」とも称されています。

全5巻のうち、前半3巻で脈法のあらゆる問題を取り扱うとともに、後半2巻においては夫人、小児、六脈部位、経脈流注、灸穴、薬物、医療の心得、養生などの幅広い分野についてその要点を述べている「脈論口訣」は、当時の日本脈学の頂点ともいえるでしょう。

「脈論口訣」のような総合的な脈書は、その後近世の終わりに至るまで現れることはなく、戦後、経絡治療がわが国の臨床に定着したあとも、経絡治療家たちによって変わりなく読まれ続けました。

日本鍼灸の原点がわかる、待望の一冊です。

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