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【書籍紹介記事】求められる鍼灸師になるために「鍼灸 本当に学ぶと云うこと」

公開日:2024年4月15日

医道の日本社では、最新の施術情報や関連知識の収集に努めている鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師、アスレチックトレーナーや美容関係者・ヨガインストラクターの方などに役立つような書籍・DVDを多数取り扱っています。その中でも特にオススメの人気シリーズや、注目のタイトルなどをご紹介していきます。

求められる鍼灸師に必要なものは?

最近では、師匠という存在を持たない鍼灸師も多いのではないでしょうか。

そんな今、患者さんを治し、患者さんから求められる鍼灸師になるには。

今回ご紹介する「鍼灸 本当に学ぶと云うこと」は、そんな大切なことを教えてくれる一冊です。

多くの著名人からも支持される竹村文近氏が教える「鍼灸師の生き方」と、臨床技術を惜しみなく披露した本書についてご紹介していきます。

こんな人におすすめ

✔️ 鍼灸師を目指している学生
✔️ 臨床に出たばかりの鍼灸師
✔️ もうワンランク成長したい鍼灸師

「鍼灸 本当に学ぶと云うこと」の概要

「はり100本」でおなじみの竹村文近氏が、鍼灸師向けに初の書き下ろし。

 第1部では本誌2013年1月号から2014年12月号まで連載したエッセイ「本当に学ぶと云う事」を加筆・修正して再録。著者が生徒に教えるなかで得られた気づきなどをもとに、患者を元気にする「鍼灸師の生き方」とは何かを追求する。
 第2部では、臨床技術を紹介する。竹村氏の治療法の根本に位置づけられる「基本治療」と各疾患別に追加する施術を、豊富な写真・図版を用いて追試しやすいように詳しく解説する。
 第3部では、著者の患者である各界の著名人が、患者視点から鍼灸治療に寄せる信頼、鍼灸師に求めるものについて語る。

 収納コンテンツ

●第1 部 本当に学ぶと云うこと 

壱  あなたがたは、本当に鍼灸師になりたいのですか? 
弐  あいさつ 
参  身なりも治療の一つ 
四  掃除は鍼灸治療の原点だ 
五  お花は生き物です 
六  鍼灸師のお昼ごはん 
七  メモを取るな 
八  自分に限界をつくらない 
九  互療 
拾  鍼灸は雑学だ 
拾壱 合掌は治療家としての基本の動作 
拾弐 身体に効く音階
拾参  無音の空間に身をさらす 
拾四  まさに即興治療の実践だ 
拾五  歩くことは呼吸すること 
拾六  治療は時間をかければいいというわけではない 
拾七  他力本願にさせない 
拾八  気配を感じる 
拾九  開業は早ければ早いほどよい 
弐拾  腰と鬱、夏の冷えに要注意 
弐拾壱 即興治療 
弐拾弐 はじめの一歩を忘れない 
弐拾参 科学的根拠のないのが鍼灸施術

●第2 部 はり100本 臨床編

1 身体を整えるための基本治療 
2 肩の疾患に対する治療 
3 手・肘の疾患に対する治療 
4 膝関節周辺の疾患に対する治療 
5 足の疾患に対する治療 
6 頭部・顔面部に対する治療 
7 腰痛に対する治療
8 呼吸器系疾患に対する治療 
9 妊婦さんに対する治療 
10 不妊症に対する治療 
11 傷跡・手術痕に対する治療 
12 腎疾患と糖尿病に対する治療 
13 かき鍼を用いた治療 
14 がん・再生不良性貧血に対する治療

●第3 部 新・鍼を打つ人、打たれる人 
山下洋輔×大友良英×竹村文近 
加賀まりこ×竹村文近

まるで師匠に出会ったような一冊

「医者がやらないことをやれ」。

師である関拓郎氏の言葉を実践し、「鍼灸師にとって一番大切なことは人間性である」との教えに行き着いたという著者。

本書は、そんな師から受け継いだ鍼灸に、一人でも多くの鍼灸師に触れてもらいたいとまとめられました。

「人を治す」とは、「人から求められる人間」とは。

第1部のエッセイでは、鍼灸師としての人間性を培うための、五感を働かせた生き方について語られます。

治療院の掃除で患者さんの心身を浄化するような場を作ること。

四診を働かせて花に触れ、生けること。

「鍼灸師のお昼ごはん」では、患者さんと向き合う著者の毎日を垣間見ることができます。

そして、著者が自身の鍼灸施術の基本であるとしている「旅」。

南米アンデスやチベット・ヒマラヤの辺境地や、東日本大震災の被災地での人々との触れ合いや鍼灸施術の貴重な体験が語られます。

そこから著者が得た手応えと希望とは。

そして、第2部の臨床実技「はり100本臨床編」では、著者が40年間の臨床を通して手に収めた治療法が、配穴や刺入の深度、角度、鍼の番手まで、詳細に解説されています。

まるで師匠から教わっているような感覚で学ぶことができます。

患者さんの視点で語られる「鍼灸師に求めるもの」

第3部「新・鍼灸を打つ人、打たれる人」に登場するのは、著者の元へ通う患者さんたち。

長年の信頼関係の上に成り立つ自然体の談話で、お互いの出会いから、普段の治療院での様子などが語られます。

そこからは、なぜ彼らが著者の元に通い続けているのか、その理由が見えてきます。

対談に登場するのは、第一線で活躍しているミュージシャンや女優といった、「人間力」で勝負している人たち。

そんな彼らの口から語られる患者視点からのメッセージはまさに金言です。

ハッとさせられ、襟を正して読みたくなる貴重な言葉が詰まった対談となっています。

鍼灸 本当に学ぶと云うこと」まとめ

・まるで師匠が教えてくれているような一冊
・日常の過ごし方から実践的な治療方法まで網羅
・患者視点で語られる談話は読み応えあり

「真の臨床家」とは何かを考えさせられる「鍼灸 本当に学ぶと云うこと」。 エッセイや対談など、読みやすい構成ながらも、何度もじっくり読み返したくなる一冊です。 ぜひ、お手にとってみてはいかがでしょうか。

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