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【書籍紹介記事】 時代や流派を超えて読み続けられる不動のテキスト!「鍼灸臨床問診・診察ハンドブック」

公開日:2025年5月8日

医道の日本社では、最新の施術情報や関連知識の収集に努めている鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師、アスレチックトレーナーや美容関係者・ヨガインストラクターの方などに役立つような書籍・DVDを多数取り扱っています。その中でも特にオススメの人気シリーズや、注目のタイトルなどをご紹介していきます。




治療結果を左右する問診や診察

 画像診断や血液検査などを行えない鍼灸臨床において、問診や診察は、治療結果を左右するほどの重要なもの。

それだけに奥が深く、学生はもちろん、すでに現場に出ている治療家でも、自信が持てないという人は多いのではないでしょうか。

そんな人におすすめしたいのがこちら「鍼灸臨床 問診・診察ハンドブック」です。

鍼灸臨床でよく出会う5疾患に的を絞って、効果的な問診・診察を行うために必要な知識と工夫を解説。

時代や流派を問わず、基本となる問診・診察テクニックを身につけることができる本書についてご紹介していきます。

こんな人におすすめ

✔️ 問診・診察に苦手意識を持っている人
✔️ 必要な質問、検査をもれなく行う方法が知りたい人
✔️ 臨床スキルをアップさせる正しいカルテの書き方を学びたい人




 「鍼灸臨床 問診・診察ハンドブック」の概要

 DVDと書籍でより身につきやすく学べて、お得なセットはこちら

著者はこれまで一貫して臨床鍼灸師の立場に立った病態の鑑別、問診の仕方、予後の観察といった、病態の客観的な理解に力を注いできた。「問診の仕方」も、病状の聞き方によっていかに多くの正確な情報が得られるか、改めて知った読者も多いはずである。

 収納コンテンツ



総論
A. 本書の利用方法
 1. 問診カード
 2. 診察所見チャート
B. カルテの記載事項

各論

【Ⅰ. 腰痛 】
A. 主要疾患の特徴
 1. 椎間関節性腰痛
 2. 筋・筋膜性腰痛
 3. スプラング・バック(sprung back)
 など全7例
B. 問診
 1. 現症状
 2. 生活状況
C. 診察法
 1. 側彎
 2. 前彎
 3. 階段変形
 など全11例

【Ⅱ.坐骨神経痛 】
A. 主要疾患の特徴
 1. 椎間板ヘルニア
 2. 脊柱管狭窄症
 3. 梨状筋症候群
 など全5例
B. 問診
 1. 現症状
 2. 生活状況
C. 診察法
 1. 側彎
 2. 前彎
 3. 階段変形
 など全17例

【Ⅲ. 膝関節痛 】
A. 変形性膝関節症とその鑑別
 1. 化膿性膝関節炎
 2. ステロイド関節症
 3. 神経障害性関節症(Charcot joint)
B. 問診
 1. 現症状
 2. 生活状況
C. 診察法
 1. 身長
 2. 体重
 3. 発赤
 など全18例

【Ⅳ. 頚・上肢痛 】
A. 主要疾患とその鑑別
 1. 神経根症
 2. 胸郭出口症候群
 3. 頚肩腕症候群
B. 問診
 1. 現症状
 2. 生活状況
C. 診察法
 1. 握力
 2. 後屈痛
 3. 側屈痛
 など全18例

【Ⅴ. 五十肩 】
A. 五十肩とその周辺疾患
 1. 五十肩
 2. 長頭腱炎
 3. 石灰沈着性腱板炎
 など全6例
B. 問診
 1. 現症状
 2. 生活状況
C. 診察法
 1. 発赤
 2. 腫脹
 3. 三角筋萎縮
 など全17例


鍼灸臨床で特に多い5疾患に限定して徹底解説!

1987年の出版以来、鍼灸学生や治療家から支持され、読み続けられている本書。

流派を問わず、時間が経っても決して古くなることのない、鍼灸臨床の問診・診察の基本が解説されています。

本書の特徴は、鍼灸臨床において最も多く扱われている、腰痛、坐骨神経痛、膝関節痛、頚・上肢痛、五十肩の5疾患に絞って解説されていること。

この5疾患に絞ることによって、混乱することなく、必要な知識、スキルを身につけられるようになっているのです。

疾患の特徴から、鑑別のポイント、具体的な検査方法までを詳しく解説してくれる本書。

基本となる知識や技術に加えて、数々のデータや著者の経験に基づくコツが惜しみなく公開されています。

結果を出せる問診や診察のために必須の知識が詰まった一冊です。


必要項目をもれなくチェックする方法と正しいカルテの書き方を詳しく解説

「単に患者の訴えを聞くだけでなく、むしろ臨床家の方から患者に対して積極的に問いかけることが役に立つ問診の基本」

このように、患者自身では自覚しにくい医学的な関連症状などは、こちらから質問しておくことが重要だと著者はいいます。

しかし、多忙な実際の臨床において、必要事項をしばしば聞き逃してしまうことも少なくありません。

本書では、こうした聞き忘れ、検査のし忘れを防ぐための工夫が提案されています。

それが問診カードと診察所見チャートです。

問診カードは、本書で取り上げられる5疾患について、それぞれ必要な問診事項が記載された小さなカード。

ポケットに入れたり、バインダーに挟んだりして、問診時にさっと確認することができます。

診察所見チャートは、書き込み欄のついた検査用紙で、必要な手技を実際の手順に従って配列。

このチャートは、カルテや予診表に貼り付け、記録するごとに、その上に貼り足していき管理します。

さらに、本書では、臨床に役立つ正しいカルテの取り方も詳しく解説されています。

「カルテを正しく記載するという作業は、優れた臨床を行うための第一歩」

そう著者はいいます。

あらかじめ患者に記入してもらう項目と、患者に尋ねながら治療者が記入していく項目。

意外に区別が難しい既往歴と現病歴の扱い方。

言葉で表現するのが難しい発現部位は、模式図に記入して明確にすること。

主訴は、「胸がチクチク痛い」などできるだけ患者の表現を用い、逆に、部位は治療者が解剖学的に正確な表現に置き換えて記載すること。

こうした正しいカルテ作成のための知識が豊富に紹介されています。

さらに、SLRや腱反射などの検査手技についても写真付きで解説。

検査結果や所見の記入方法も具体的に示されていて、すぐに臨床に取り入れることができます。

それらがすべて、実際に行う順に解説されているので、頭に入りやすく実践的。

問診・診察を見直すことで、治療全体がレベルアップする不動のテキストです。


鍼灸臨床 問診・診察ハンドブック」まとめ

・鍼灸臨床で最も多い5疾患を徹底的に解説
・問診カード、診察所見チャートで必要項目をもれなくチェック
・臨床に役立つ正しいカルテの記載方法も学べる

流派を問わず、決して古くなることのない基本の問診・診察テクニックが学べる本書。
ぜひ、お手に取ってみてはいかがでしょうか。

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