あん摩マッサージ指圧師は多方面で活躍中

あん摩マッサージ指圧師の給与や将来性について解説

あん摩マッサージ指圧師は、年々活躍の場が広がっています。患者さんから直接感謝の言葉がもらえることもあり、やりがいを感じられる仕事としても人気です。

しかし、あん摩マッサージ指圧師としての仕事の将来性に、不安や疑問を感じている方もいるのではないでしょうか。

本記事では、あん摩マッサージ指圧師の将来性について詳しく解説します。

あん摩マッサージ指圧師の給与や独立開業についても紹介するので、これからあん摩マッサージ指圧師を目指そうと考えている方は、参考にしてみてください。

あん摩マッサージ指圧師の将来性

あん摩マッサージ指圧師といえば、治療院で働くイメージが強いのではないでしょうか。

実は、近年、あん摩マッサージ指圧師は、治療院以外にもさまざまな場所で需要が高まっています。

たとえば、以下のような場所であん摩マッサージ指圧師は活躍しています。

特定の施設に就職できるのはもちろん、独立開業して自分の治療院を持てるという点も、あん摩マッサージ指圧師の魅力といえるでしょう。また、5年以上の実務経験があれば、ケアマネージャーや機能訓練指導員としても働けます。

このように、あん摩マッサージ指圧師の活躍の場は広範囲にわたります。

あん摩マッサージ指圧師の給与

令和3年に実施したアンケート調査（※）によると、あん摩マッサージ指圧師（はり師、きゅう師含む）の給与の平均月額は、19万7千円でした。これは独立開業したケースを除く、いずれかの施設に勤務しているあん摩マッサージ指圧師の給与です。

19万7千円という数字はあくまでも平均であり、勤続年数やスキル向上、残業などによってさらに多くの収入を得られる場合もあります。

あん摩マッサージ指圧師の独立開業について

独立開業しているあん摩マッサージ指圧師（針師、灸師含む）の給与の平均月額は、17万9千円でした。治療院やクリニックなどの施設に勤務するケースに比べると、やや低くなっています。（※）

あん摩マッサージ指圧師として仕事をするには、あん摩マッサージ指圧師の国家資格の取得が必須です。

資格取得後、施設や診療所などで数年間の勤務経験を積んだのちに独立開業する方がほとんどです。

開業にあたっては、自宅スペースを利用する、賃貸マンションや店舗を借りる、出張サービスにするなどの方法があります。自宅スペースを利用する方法や出張サービスなら、初期費用を抑えて開業できるでしょう。

また、開業のためには、税務署や保健所への届け出なども必要です。あん摩マッサージ指圧師として独立開業する際は、必要な届け出や開業資金について確認したうえで、準備を進めましょう。

※参照：第6回あん摩マッサージ指圧師・はり師及びきゅう師 免許取得者の進路状況アンケート調査報告書　2021年10月実施〈要約版〉 /（12）報酬または給与

参考文献

財団法人東洋療法研修試験財団編『改訂版国家試験出題基準　あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師』（医道の日本社，2008）
社団法人東洋療法学校協会編『あん摩マッサージ指圧理論』（医道の日本社，1985）
寺澤捷年，津田昌樹『絵でみる指圧・マッサージ』（医学書院，2002）
福林徹 監修，溝口秀雪 編集『スポーツマッサージ』（文光堂，2006）
医道の日本社編『2003年版　あなたも鍼灸師になろう　東洋療法学校ガイド』（医道の日本社，2002）

・・・

監修

学校法人 花田学園
日本鍼灸理療専門学校　教務部長　小川 一　先生