図表で整理する受領委任制度

本年1月1日より取扱いが開始された受領委任制度。厚生労働省は本制度の取扱規程を記した資料「はり師、きゅう師及びあん摩マッサージ指圧師の施術に係る療養費に関する受領委任の取扱いについて」(以下、『取扱規程』)を2018年6月12日付で、またその規程に関する質疑に関する資料「はり、きゅう及びあん摩・マッサージの施術に係る療養費の取扱いに関する疑義解釈資料の送付について」(以下、『Q&A』)を2018年12月27日付で発出しました。本稿ではこれら資料をもとに、改めて「受領委任制度」に関する基本的な事柄を整理しておきましょう。

【1.受領委任制度を導入した目的は?】

「主に患者が療養費を申請する負担を軽減することと、
行政による指導・監査が行われるようにすることなど」


なぜ、受領委任制度を導入することになったのか。まずはそこから解説していきたいと思います。施術者と地方厚生(支)局長および都道府県知事とで受領委任の契約を締結することの目的は、主に4つあります。まずは、「1)患者の施術料支払いや療養費請求手続きなどの負担が軽減されること」。これまでの償還払いでは、患者自身が療養費支給の申請を行わなければならなかったのですが、施術者が患者に代わって行うことで、患者の負担が軽くなります。

また、「2)保険者等に対する療養費請求手続きが明確化されること」「3)必要に応じて地方厚生(支)局および都道府県から、施術者や(あはき師の資格のない)開設者に対して指導監督が行われること」「4)療養費の不正または不当な請求への対応が行われること」など、療養費支給の適正化も本制度の目的です。ただ、患者さんの利便性を高くするだけのために行うわけではないことを踏まえておきましょう。

⇒参考資料 『はり師、きゅう師及びあん摩マッサージ指圧師の施術に係る療養費に関する受領委任の取扱いについて』(平成30年6月12日 保発0612第2号)『取扱規程』1「受領委任の契約の締結について」
一方、保険者等が、地方厚生(支)局長および都道府県知事が契約を締結した施術者に対して、取り決めてられていることとしては、「原則受領委任の取扱いを認める」「地方厚生(支)局長および都道府県知事がその契約に基づいて実施する施術者等に対する指導および監査に必要な療養費の支給申請書などの提供を行政に対して約束する」などがあります。

⇒参考資料 『はり師、きゅう師及びあん摩マッサージ指圧師の施術に係る療養費に関する受領委任の取扱いについて』(平成30年6月12日 保発0612第2号)『取扱規程』2「受領委任の契約に係る保険者等からの委任について」

しかし、気をつけておきたいポイントが一つあります。それは、保険者等が受領委任を取り扱うか否か、また、取扱っている受領委任の契約を終了して償還払いに戻すかの決定については、「保険者等の裁量」となっているという点です。全保険者が参加するわけではなく、保険者の自由参加であることは、今後改善を期待されています。

なお、各保険者等の受領委任の取扱いに関する状況は、その状況が変更される日付の1カ月前までに厚生労働省のウェブページに掲示されますので、そこで確認することができます。

⇒参考資料 『はり師、きゅう師及びあん摩マッサージ指圧師の施術に係る療養費に関する受領委任の取扱いについて』(平成30年6月12日 保発0612第2号)『取扱規程』別添1「受領委任の取扱規程」第1章「総則」(委任)2

⇒参考資料 『はり、きゅう及びあん摩・マッサージの施術に係る療養費の取扱いに関する疑義解釈資料の送付について』(平成30年12月27日事務連絡)『Q&A』別添「受領委任の取扱規程関係」第1章問11

 

つづきは、雑誌「医道の日本2019年3月号」でお読みください。
本誌では図表を掲載し、詳しく解説しています。

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