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"ケアステーション鍼灸整骨院"にお邪魔しました! [2012.03.12]

柔らかな照明で、リラックスできる室内

柔らかな照明で、リラックスできる室内

日本体育協会公認アスレティックトレーナーマスターであり、日本オリンピック委員会の強化スタッフを務める村木良博氏。その村木氏が院長を務める「ケアステーション」が2011年9月、千代田区鍛冶町(神田)より品川区大井町に拠点を移し、「ケアステーション鍼灸整骨院」として、新たにスタートを切りました。今回は大井町の治療院にお邪魔して、村木氏にお話をうかがいました。

――場所を移転された経緯について教えていただけますか。


村木
神田の治療院は14年続いていたのですが、場所が地下であることがずっと気にかかっており、路面店として営業できる物件を探していました。私の自宅は品川エリアにあり、住み慣れていたことと、利便性を考えた結果、この場所に移ることになりました。


また、神田という場所は商業地ですから、土日祝日はほとんど人通りがなく、治療院も休みにしていました。患者さんの中には土日しか来られないという方もたくさんいらっしゃったので、そのことも気にかかっていました。神田のときからの患者さんの多くが、土日に通院できるようになったので、「通いやすくなった」と喜んでくださっています。

 

 
――移転したことで、何か変化はありましたか。

 
村木
「整骨院」にして、外傷系の治療をメインにしたことです。また、以前は自費診療のみだったのが、保険診療を取り入れたことも大きな変化だと思います。割合としては、8対2くらいで自費診療の患者さんが多いですね。慢性疾患の軽減と体調管理のために、治療を受けに来られています。

 

 
――先生はスポーツインソールを制作されていますが、どのようにして作られているのですか。

 
村木
まず選手の足にかかっている圧を、フットプリントという機械で測定し、石膏で足型をとります。それらのデータをもとに、選手の専属トレーナーと相談しながら、図案を作成します。そこから形を作り、調整をしながらサンダーで削ります。その後、細かい部分を削ったりクッションを入れたりして、微調整を繰り返せば完成です。1足あたり3時間ほどかけて制作しています。

 

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村木氏が制作したインソール。素材はフランス・シダス社製医療用の「ポディアテック」を使用

 

 
――プロスポーツ選手専用なのでしょうか。一般の方でも購入できますか。

 
村木 実際に使用しているのは、やはりプロの選手がほとんどですね。テニスやバレーボールの選手が多く、1年間で50~60足くらいは制作しています。一般の方でも、ときどきアマチュアのランナーや登山家の方からは注文を受けることがありますが、価格が18,000~22,000円とやや高額なので、本格的にスポーツをやっている方でないと敷居が高く感じてしまうのかもしれないですね。

 

 

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受付横には、村木氏がトレーナーを務めたチームのサインボールが並ぶ

 

 
――治療に取り入れられているエンダモロジー・トリートメントとはどのようなものですか。


村木 エンダモロジー・トリートメントは、フランスの医療機器メーカーがもともとケロイドの治療のために開発したボディトリートメント機器です。セルライトや皮下脂肪の分解、むくみ、たるみの改善などにも効果的なことから、日本ではエステティック業界で多く用いられています。数年前、メーカーから「スポーツコンディショニングに応用できないか」と直接依頼を受け、治療に取り入れることになりました。

 

当院では、エンダモロジー・トリートメントに筋筋膜リリースと同じ働きがあることに着目し、関節可動域の改善や、筋機能の回復のために使用しています。本国のフランスでは、スポーツ用のトリートメントプログラムの開発も進められており、多くのアスリートから支持を集めています。サッカー選手のジダンも愛用していますし、競走馬のトレーニングにも使用されているそうです。

 


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フランス・LPG社のエンダモロジー・トリートメント機器

 

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2つのローラーが回転し、皮膚表面下の組織に刺激を与える

 

 

――村木先生には以前『医道の日本』(2003年10月号)にて、当時のトレーナー業界についてインタビューにお答えいただきました。あれから9年経ちましたが、業界において変化したと感じることはありますか。

 
村木
国内で、トレーナーは年間約100人ずつ増えており、(財)日本体育協会公認のアスレティックトレーナーは今では1700人を超えました。ところが残念ながら、職業的な環境はまだまだ整っていないのが現状です。プロスポーツのチームに入ったり、特定の治療院に入れればよいのですが、なかなかトレーナー1本で食べていける人は少ないように思います。これは9年前とあまり変わっていませんね。

 

 
――今後、日本のトレーナー業界はどのように変化していくと思われますか。

 
村木 トレーナーの職域を広げるには、まずスポーツ業界全体が盛り上がらなくてはいけません。昨年8月、スポーツ基本法が新たに施行されました。これは国内のスポーツ業界において変革のチャンスとなるでしょうし、大いに期待しています。あとは東京オリンピックの招致を願っています。

 
実際のところ、日本にはスポーツがまだ“文化”として定着していないように思います。たとえばアメリカでは、人々は地域ぐるみで1つのスポーツ団体を応援していて、週末はキャンピングカーに乗って、家族全員でスタジアムに応援に行ったりします。「応援に行きたいのにチケットが取れない」なんていうこともよくあるわけです。

 

ところが日本では、どの競技においても週末のスタジアムに空席が目立ち、行こうと思えばチケットもすぐに取れてしまいます。スポーツ観戦を好む人ですら、テレビでは観戦しても、スタジアムに行こうという人はごく少数です。ここは大きな違いだと思いますね。

 

プロスポーツ団体の収益は、あくまでもチケット収益なのです。スポーツを観たり、応援したりする環境が、日本にはまだ整っていないのかもしれません。

 

 
――これからトレーナーを目指そうという若い世代に向けて、ひと言お願いします。

 
村木 トレーナーだけで食べていこうとすると、なかなか厳しい世界かもしれません。しかし需要はあるので、あきらめないでほしいと思います。プロスポーツ団体、選手はみな、サポートしてくれる人を求めているのです。たとえ報酬が少なくても、現場に出てひたすら実践を繰り返し、一所懸命選手をサポートしてください。その姿を見ていてくれる人は必ずいます。この世界はコネクションも重要ですから、人としても技術の面でも、周りから信頼されることが何より大切なのです。

 

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院長の村木良博氏【左】。5名のスタッフと村木氏が、シフト制で勤務している【右】

 

村木良博(むらき・よしひろ)

1956年北海道生まれ。(有)ケアステーション代表取締役、スーパーバイザー。中央学院大学、日本鍼灸理療専門学校、日本柔道整復専門学校卒業。あん摩マッサージ指圧師、鍼灸師、柔道整復師。(財)日本体育協会公認アスレティック・トレーナーマスター。1980年よりトレーナー活動を始め、さまざまなチーム、個人選手のトレーナーを歴任。(財)日本オリンピック委員会強化スタッフ(陸上、バスケットボール、テニス)を務める。

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